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2008年12月02日

ベトナム野菜 世界進出間近?


ベトナムでは、肥沃な土地と恵まれた気候に育まれた、
多種多様の野菜や果物が収穫されている。
しかし、現状それらの野菜や果物は、
ほとんどが国内向けで、輸出量はまだまだ少ない。
価格や流通など、競争力が弱いことが、大きな原因である。
しかし、今後市場が拡大する可能性は、大いにある。

輸出市場の拡大

現在の主な輸出市場は、中国・台湾・韓国・フランスなどである。
来年以降はアメリカ・日本・ロシア・欧州などにも
輸出量の拡大を見込んでいる。

現在ベトナムが野菜や果物を輸出しているのは、
50の国と地域に及んでいる。
しかし、輸出額は不安定で、成長率も低い状態だ。
01年~05年までの輸出額は、
1,096,000ドルで、輸出入総額の0.9%を占めた。
成長率は年1.9%に留まる。
一方、総生産額の成長率は年17.5%。
06年の輸出額は2億6,300万ドルで、輸出入総額の0.6%であった。

国内の専門家は、
2010年には、輸入出額の成長率が23-25%、
総額は6~7億ドルに達する、と予想している。
農業省の分析によると、野菜や果物の輸出拡大には、
14万~25万5,000ヘクタールの農業用地が必要になるという。

一方、WTO加盟によって、企業が協力しあい、
意見や知識を交換することで、
新たなテクノロジーの発見にも力を注いでいる。

今後の課題

WTO加盟は、輸出拡大のチャンスであるのと同時に、
外国企業がベトナム進出するチャンスでもある。

また、先日の大雨被害で国内野菜が不足状態に陥っている。
現在、国内市場にはタイと中国の野菜が溢れている。
値段は国内野菜の半値だ。
ハノイで出回っている野菜にいたっては、
90%が中国からの輸入品である。
もちろん品質検査などされていないため
不安は大きいものの、
背に腹は変えられないのが、ハノイ市民の実情である。

結論

ベトナムの野菜や果物の輸出拡大には、いくつかの課題がある。
高い品質管理、増産体制の確立、流通経路の確保など。
しかし、これらの課題をクリアできれば、
市場拡大の余地は大いにあるだろう。


(フン)


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