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2009年05月22日

ベトナム証券 外国資金が大量投入


ベトナム証券市場が回復傾向にあることを受けて、
外国投資家の証券投資が更に積極的になっている。


投資ファンド ベトナム市場に勝機を探す

5月中旬より、世界投資連盟協会(GAP)が
ベトナムの投資機会について調査をしに訪れている。
プロの財政サービス子会社もあるため、
現在、GAPの活動は非常に広範囲に及んでおり、
アジア、北アメリカ各地で拡大を続けている。

GAPは日本企業と提携し、
ベトナム投資ファンド(2.5億ドル)を開設している。
このファンドはインフラ整備と製造業に特化している。

香港に本部を置くQuam財政サービスグループは、
現在、アジア投資ファンドを管理する中で、
その投資範囲をベトナムにまで拡大してきている。
Bernard Pouliot-Quam会長は、
ベトナムには多くの投資チャンスが埋もれており、
この好機を見逃す手はない、と語る。

ドイツの上場ファンド、VEHとVPHを管理する
Saigon Acset Management (SAM)は、
現在、大規模な資金を運営していることを明らかにした上で、
今後、ハノイ市とホーチミン市の不動産への投資をはじめる意向を示した。
SAMは良質な民間企業への投資を信条としている。

一方で、ホーチミンの大規模投資ファンドの代表は、
ファンドの財政状況が、2008年と全く様変わりしてきていることを指摘する。
2008年、この大規模ファンドは、
投資先の暴落や、証券市場の流動性悪化による資金不足の状況にあったが、
2009年に入ると、投資先の国営企業数社の資金回収に成功し、
資金難は解消された。
これにより現在は、エネルギーや不動産への投資を主体とし、
投資の機会を探しているところだという。

外国株主 所有率UPも

現在、投資ファンドだけではなく、
多くの外国投資家は、株の所有率を上げている状況にある。
Tan Tien包装株式会社の外国株主、
Citigroup Global Market ltd (CGML) と
Citigroup Global Market Financial Products Ltd (CGMFP) は、
4月中旬、46,000単位のTTP株を購入、
保有株数を892,030単位(資本金の5.95%)から
938,030単位(6.25%)に引き上げた。

これには明確な理由がある。
世界的に経済が混迷しているこの状況で、
TTPは第1四半期、かなり良好な成績を修めたのだ。
利益は、前年同期比+125%を達し、
これにより09年の配当は20%に達すると予想されている。
しかし、実は4月中旬のTTPの株価は安くなっている。

Taicera陶器工業株式会社(TCR)の外国株主、
Charmstar Business Corporationも、
20,000単位のTCR株を購入、所有率を16.64%に引き上げた。
TCRは、株価は額面より低いものの、
市場ではこの2ヶ月連続して上昇している。

その他、タイのSeamico証券株式会社は、
Thanh Cong証券株式会社の出資率を
11.88%から49%に引き上げる予定。

Bernard Pouliot氏は、アジア金融市場の成長は、
国際金融危機の影響により鈍化していると指摘する。
これは当然、会社や投資ファンドにとって苦難ではあるが、
同時に新しいチャンスを与えることにもなるという。

Bernard Pouliot氏は、
「平均株価が下落すると、購入機会が増える。
 このため、今ある投資品目のなかに、今後に期待が持てるものは多い。」
と述べた。
この考えは、国内の専門家と同様である。
ある投資家の計算では、
今年VN-Indexが400ポイントを維持した場合、
300ポイントで購入した品目は平均25%の利益を作る。
これはかなり魅力的な要素である。
そのため、多くの投資ファンド、国内、国外のプロ投資家が、
大量資金を証券市場に投入しているのである。



Vneconomy.net 2009年5月22日

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