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2009年10月22日

証券会社の仲介活動


証券会社上位10社は
HOSE仲介市場において51.97%、
HNX仲介市場において42.13%の
シェアをそれぞれ占めているが、
一方で、下位に位置する証券会社は
非常に困難な状況に直面している。
2年半の活動において、
取引口座が300しかない会社や、
1カ月間の取引成績が
4000単位しかない証券会社も存在する。
このように、特に下位グループの活動は
市場の激動や発展するほかの証券会社とは
異なる状況にある。


仲介活動の裏側
投資家の取引口座が少ない、
機関投資家や外国機関投資家との取引がない、
技術整備や人材雇用が最低限であり、
市場分析研究報告がない、
投資家に対するサービスが単純である、
といったことは
下位の証券会社の共通点である。

今年第3四半期末時点で活動している
証券会社の25%は取引口座が1000以下である。
この数は市場全体(70万取引口座)の
2%しか占めない。
そのなかには、まだ6カ月しか活動していない
証券会社もあるので、
投資家を呼び込めていない会社も含まれる。
しかし、2007年4月から
活動している証券会社は
2年半での営業活動においても、
その取引口座が300しかないといった
状況である。

また、1年以上活動していても
取引口座が500以下しかない証券会社は
比較的多い。
最も下位に位置する証券会社2社は
取引口座が100しかない。
実に、1位の証券会社と
最下位証券会社の取引口座は
500倍もの違いがある。

ここ数カ月の間、
ベトナム証券市場の流動性は
大きく改善された。
2009年第3四半期に行われた
65回の取引においては
各回で平均5000万単位の株式が
2.2兆VNDで成約され、
2008年の記録である
3850万単位(2008年9月23日)を
大きく超えた。
HNXの取引はHOSEより少し低いが、
それでも取引総額はHOSEの1/2~2/3と相当する。
このように流動性が改善されると共に、
各証券会社の仲介活動も急速に増加していた。
ただし、シェアが低い下位の証券会社は
その取引額がまだ小さく
証券会社全体の20%を占める小規模証券会社は
市場シェアの0.1%以下しか占めない。
また、下位のグループの仲介フィーも
月間1000万VND~5000万VNDでしかない。
特に、2009年8月にHOSEで
3400単位の株式しか取引できなかった証券会社もあり、
この会社も12万VNDの仲介フィーしか得られなかった。

活動経費がどこから
現在、証券会社は
証券仲介業務を実施するために
250億VNDを必要とし、
投資コンサルティング業務を実施するために
100億VNDを必要とする。
下位のグループに位置する証券会社は
そのほとんどが小資本で、
先の二つの業務は上位社しか実施できない状況である。
しかし、証券会社全体では
コンサルティング活動があまり発展しておらず、
これらの業務が会社の収益に結びつくことは少なく、
仲介活動からのみわずかな収益を得ている
小規模証券会社はどのように
生きながらえているのか。
表向きには有効に活動していない、
超過支出状況になっている小証券会社が
「存在」できる理由は以下の三つであると考えられる。

一:自己売買業務を実施するための
資本金は有していないが、
多くの小証券会社が
投資家の取引口座を通じて
自己売買活動を行っている。

二:投資家の投資資金の管理は
銀行に委託するのが通常の方針であるが、
管理機関からの指導や規定がないので、
多くの証券会社がいまだに
投資家の投資資金を銀行に委託していない。
これらの投資家の資金が
会社に対して特定の利益を与え、
その額は大きくないが、それらが
会社の活動経費の一部を負担できる。

三:下位の小証券会社は
まだ1年しか活動していないため、
当初の資本金で生き延びている。

存在か未存在か?
証券会社数がブーム的に増加したのは
歴史的な話題となりつつある。
2006年末~2007年初頭にかけ
証券市場は急速に発展したため、
証券会社の設立申請案件も急増した。
数社の証券会社は、財政機関、銀行、
国営公社等の機関により
民営化および創立者内部の営業業務の実施といった
理由で設立された。
その後、そのうちの数社しか規模が拡大せず
残りは主管機関である親会社が支援している状態である。

また、証券会社のいくつかは
ほかの証券会社の役員らにより
別に設立されたものである。
また、ほかの数社は、資本市場と関係のない
個人や法人の出資により設立された。
これらの会社は、
その時点の証券市場における
自己売買活動の魅力、
証券会社の情報入手の有利性により
設立された。
ただ、自己売買は証券会社の魅力の一部でしかなく
大部分が「資金運営問題」のリターン次第である。
設立時点では10VNDしか出資する必要がないが、
その証券会社が1年後に2VNDの利益を出せば、
ほかの投資家に、当初の出資資金の
2倍以上で譲渡することができる
(PERが10倍)。
そのため、多くの創立株主は
1年目に株価を高く上げるために
会社の利益をできるだけ高めたいと考えた。

ただ、上記の話は仮定の問題でしかない。
実際には「存在か未存在か」という問題が
各小規模証券会社にとって
現時点で対面する最も大きな問題である。



Vneconomy.net 2009年10月21日

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