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2010年11月17日

証券会社 軒並み増資延期


証券市場が悪化は、証券会社の営業活動だけでなく、
増資計画にも大きな影響を与えている。
状況が良ければ、証券会社は既存株主に対し追加発行を行うが、
今は殆どの会社が、戦略投資家を得てからでなければ、
増資計画を実施しない状況になっている。


多くの証券会社は2010年中に増資する予定であった。
典型的な例を上げれば、
Trang An証券株式会社(TAS)は、
1,390億VNDから3,000億VNDに、
Tan Viet証券株式会社(TVSI)は、
3,500億VNDから5,000億VNDに、
ベトナム商工銀行証券会社(CTS)は、
7,900億VNDから9,000億VNDに増資するため、
戦略パートナーに追加発行する計画があった。
しかし、市況が芳しくないため、
多くの企業が、増資計画の実施を来年以降に延期することになった。

TAS代表取締役社長Le Ho Khoi氏によると、
TASの増資計画自体は、以前から立てられていたが、
実施のタイミングは、市況に合わせて決定されるため
延期が続いているという。
Khoi社長は「今は増資しても、失敗する可能性が非常に高い。
戦略投資家がある場合は別だが、
なければ増資は危険である。」と述べた。
証券会社だけではなく、上場企業も増資時期を見極めなければ
市場の更なる悪化を招くことになるだろう。
証券市場を通じて資金調達することは、
企業にとって大きな挑戦である。
特に現在、資金借り付けが困難になり、
金利は高くなっている状況にある。

以前、CTS証券会社は日本の戦略株主に対し、
1,100万単位の株式(1106.6億VND相当、資本金の12.29%)の
発行計画がある、と発表したが、
現時点で、この取引は実現していない。
CTSは、2010年中の実現は非常に難しい、
来年に延期する可能性が高い、としている。
戦略投資家に発行できない場合CTSは、
既存株主への追加発行を選択しなければならなくなるのだが、
それについても、タイミングが重要となってくるだろう。

TVSI代表取締役社長Nguyen Van Dung氏によると、
増資は企業の財政力を高めるが、
市場が良くならなければ、同社の増資計画の実施は、
来年、又は再来年以降に延期しなければならないだろう。

SME証券株式会社、Pham Minh Tuan理事によると、
SMEはすでに1,500億VNDから3,000億VNDへの増資を行った。
しかし、2010年末に5,000億VNDに増資する計画については、
延期する可能性が高い。
今回の増資目的は、発行保証業務、投資活動、
自己売買活動を補強するためのものであるという。

約2年活動している新設証券会社の社長は、
現在、自社の仲介マーケットシェアはまだ少ないため、
2010年には資本金を2倍に増資する目標を立てていた。
しかし、この様な証券市場の状況では、
証券会社の活動を維持することも難しいため、
増資は非常に難しい状況である。

実際この間、各企業が大量に株式発行したため、
供給源が需要を超え、投資家が追加に資金を出さなくなっている。
国家証券委員会の統計によると、
第1~第3四半期で追加発行株式の価値は、
約34.622兆VNDであったが、
2009年は19.341兆VNDであった。



証券投資紙 2010年11月17日

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