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2011年06月27日

国債売買に関する新しい動き


今後、国債市場が活発化し、金利が年11.5%となっても、
決して驚くべきことではない。


年間13.3%、1回の入札で約1000億VNDの国債しか
発行できないことから、人気の高いものになっているが、
ここ1ヶ月で、金利は年12.3%となり、
近い将来には11.5%に下がることが予測されている。


ニーズが増加 供給源、間もなく上限に

国債の金利を決める財務省は、
連続的に国債の金利を年間13.3%から13%、
12.7%、つい最近には12.3%に引き下げたが、
落札の比率はまだ低い。

落札金利と近い金利で入札した機関は、
引き続き次の入札に参加し、
必ず次の回で国債を購入することを
決めているようである。

今週、財務省が国債の金利を年間12%に減らしても、
購入を希望する者がいる。
商業銀行等の金融機関は、今年の国債発行数が、
まもなく上限に達するため、購入を急いでいる。
この2週間に、12兆5000億VNDの国債が発行された。

年初4ヶ月に発行された国債の数も少なくない。
今年は約45兆VNDの国債しか発行しない予定で、
昨年より低いため、早く完売するだろう。

国債が売り切れている理由は、まず、
金融機関が流動性の高い有価物を保有することで、
規定No.13に基づいて支払い能力を
確保しなくてはならないからである。
また、上場している銀行にとっては、
今年前半の会計報告書の監査を受けるため、
活動状況の安全性を確保することを
重視しなければならない。

他方では、外国投資家がベトナム債券市場に参加し始めている。
ベトナムマクロ経済が今より悪くならないと評価され、
幾つかの外国機関投資家がベトナム国債を仕入れている。
また、今後3ヶ月、VND/USDのレートは余り変動しないが、
USDの金利とVNDの金利の差を利用することができる。
現在、国際市場のUSD金利年間約2%と、
ベトナム資産への投資リスク (country risk)の年間3-4%で、
年間12%のVND国債を仕入れると、利益を得られる。


VND金利下げ傾向を迎え

国債市場に影響を与えるそのほかの重要な要素は、
金利が徐々に減っていることである。
VND金利が、これ以上引き上げられる可能性は殆どない。
国家銀行が「借り換え」を通じて、各金融機関に対し、
大量のVNDを供給したため、
銀行ネットワークのVNDの流動性が改善している。
小規模の銀行のVNDの流動性が良くなりつつあり、
金利が減ると見られる。

銀行ネットワークのVNDの金利が大幅に下がった。
先週、銀行ネットワークの中で、
金利が年間10%以下に下がる日もあり、
多くの機関が驚いた。

銀行で資金が余り始め、国営銀行間で貸付の競争が発生。
金利が下がってきている。
ある銀行の代表によれば、その銀行は、他行より低い、
年間18%の金利で貸し付ける準備をしている。
ただ、企業にとっては年18%はまだ高すぎるため、
金利がさらに下がることを期待している。

また、第3四半期と第4四半期に決算期限となった国債の額が、
タイミングによって25兆~50兆VNDとなる。
2006~2007年には、ベトナム政府が、
3年期限と5年期限の国債を大量に発行したため、
今年中に決算期限になる国債の量が少なくない。
国債決算により、市場への資金供給が豊かになると見られる。

金利の引き下げ時期に入る前に、国債を購入することが安全であり、
資金貸付活動の開発に良いため、
各銀行が国債を仕入れたいのは当然のことである。

また、国債を持っている銀行が、今後OMOを通じて、
資金を調達することができる。
現在、国債金利はOMO金利より低いが、
国債金利が市場の基本的金利であり、
OMO市場が今後それに合わせなければならない。
この4年間で、OMOの金利は年間15%を超えたことが1度もない。
今年のOMO金利はこの4年間で最高のものであるが、
銀行の金利や国際の金利の引き下げ状況に合わせて、
今後どの様に調整されるかが注目される。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年6月27日

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