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2011年08月03日

銀行 ドル不足を懸念


今年に入って7月までで、ホーチミン市では、
外貨調達資金が減少する状況にある。
多くの専門家が、年末に向けて為替レートの変動に
懸念を示している。


Nguyen Ngoc Thang-国家銀行ホーチミン支部副社長は、
年初7ヶ月、ホーチミン市全体の資金調達総額について、
約860兆VNDで、昨年末より約6.7%増加し、
前年同期比27.2%増となった。
その中で、VNDの調達資金は7.18%増だったのに対し、
外貨調達資金(主にUSD)は3.33%増に留まったことを発表した。

Thang氏によると、ホーチミン市の
銀行全体での資金貸付総額は、790兆VNDで、
昨年末より7%増、前年同期比2.13%増となった。
その中で、VNDの貸付は2.44%増、外貨貸付は19.18%増となった。

VNDとUSDの金利差が大きいため、
多くの企業が外貨借入れを行っている。
現在、外貨の貸付金利は最大年8%で、
VNDの貸付金利は年20%となっている。

Ly Xuan Hai-ACB銀行代表取締役は、
USDの預金金利が大幅に下がったことで、
年初以降銀行のUSD資金は、約10~15%減少している、と語った。
各銀行ともUSD不足に陥っており、
USDの貸付金利が急上昇しているという。
現在、外貨の流動性は一番大きな問題ではある。

最近では、外国からのUSD送金が減少傾向にあるにも関わらず、
国家銀行が約45~48億のUSDを購入したため、
USDが企業や国民のポケットから国家銀行に
移されたような状況となっている。

貿易赤字を補填する主な資金源は、
在外ベトナム人の送金、FDIとFIIだが、
これらの資金源が今年前半、大幅に減少した。
2010年第2四半期の在外送金が、22億USDに達したのに対し、
今年同期では19億USDに留まった。
年初6ヶ月、ベトナムへのFDI投資額は33億USDで、
前年同期の34億USDを軽く下回っている。
間接投資資金(FII)は大幅に減少しており、
2010年前半の17.9億USDから、今年の上半期は3.5億USDにまで減少した。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年8月3日

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