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2012年04月16日

海外投資家が見る、2012年越証券市場


外国ファンドのあるCEOは、今年はベトナム証券市場にとって
良い年になるだろう、との予測を述べた。
ただ、ホーチミン証券株式会社のCEOは、
2007年のような最高の年は永遠に戻らないと考えている。


2012年第1四半期、ベトナム証券市場は、
世界で第3位のスピードで上昇し、1日の取引額は3~4倍にまで増加した。
また、相場に参加している投資家は、主にベトナム投資家だが、
外国投資家からも一定の関心は集めた。

Templeton Frontier Marketsファンドは、新たにベトナム資産を買収した。
これは5番目に大きな投資品目で、保有資産全体の8.4%を占めるものである。
ベトナムで2番目に歴史が長いPXP Vietnam Asset Management の
CEO-Kevin Snowball氏は、「沢山の人がベトナム証券市場に参加している。
我々は外国でお互いに会った。」と述べた。

ベトナム相場はどの様な変動をみせているのか?
この状況はいつまで続くのだろうか?

2009年を除き、これまでの約5年間ベトナム証券市場は困難な状況であった。
今年に入って市場が良くなることは、当然のことともいえる。
Johan Kruimer-HSC専務社長は「昨年に実施された対策の効果が出てきた。
その中で一番重要なのは財政政策だ。
今年は長い年月の中でも久しぶりにUSD/VNDのレートが安定している。
これが、国内外の投資家にとって重要なことである。」と述べた。

ベトナム証券市場が誕生する前から、
ベトナムで活動していた投資家-Mr.Scrivenは、1994年Dragon Capitalを開設した。
Scriven氏は「我々はこの6年間で初めてVNDでお金を稼ぐことができた。
これは非常に驚くべきことである。」と述べた。
財政政策の中でも、GDPの60%に貢献している
銀行セクターの改善と、国営企業の改善が功を奏したと言える。
改善政策全体が、正しい方向で行われている様である。
ベトナムには、元来様々な分野で強みがある。
例えば、米、ゴム、胡椒等といった商品の競争力が高いこと、
平均年齢が若いこと、労働人材の質が高いことなどだ。
工業化事業では、Intel等の大手投資家からも注目されている。

ただ、現時点でベトナム市場に参入している外国投資家は、
幾つかの問題に対処しなくてはならない。

二つのETFファンドに出資を受けた外国投資家の資金が良く回転している。
そのため、市場変動が大きくなり、
Deustche Bankの管理のETFファンドのFTSE Vietnam指数が、
2011年のある時期52%まで下がったのに、
VN-Indexは2011年、30%しか下がらなかった。

その他、外国所有率の制限があるため、ETFファンドが投資できない会社も多い。
Snowball 氏にとってベトナム市場で一番良い会社であるVinamilkの場合は、
外国所有率が49%になったので、FTSE Vietnamは投資できない。
ただ、PXP Vietnam Fundの投資品目の中にはVinamilk株式がある。

また、外国投資家に対する取引額の制限もあるため、
新投資家には多少影響を与える。
例えば、外国投資家は1日10万USD以上の株式を買収できない。

また、90%の個人投資家が証券の売買を「ギャンブル」の様に考え、
証券市場の安定化に貢献できていない、という現状がある。

2012年からは、年金ファンドがベトナムで正式に活動することになった。
ただKruimer氏は、外国投資家は年金ファンドには出資しないとみている。
今後、外国投資家は株式所有率を上げられるはずである。
Kruimer氏は「ベトナム政府が今後の3~5年の間に、
良好な経済成長スピードを維持できた場合、株価は目覚ましい回復をするだろう。
ただ、株価が2007年と同様に戻るまでには、まだ長い時間がかかる。
私個人の意見では、2007年の様な年は永遠に戻らないのではないか。」と述べた。



Vneconomy.net  2012年4月16日

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