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2012年09月10日

越銀行立て直しにIMFは不要?


先週末、Bloomberg Newsは、
「ベトナムは、東南アジアで国際金融機構(IMF)に対して
 救援資金協力を要請する最も大きな経済国となる危機がある。」
との記事を発表したが、
専門家に言わせれば、ベトナムは
IMFに緊急要請しなければならないほどの状況には、なっていないという。


Bloombergは、2012年ベトナム国会経済委員会の
「ベトナムマクロ経済全般」という報告書 に基づき、
上記の問題をあげている。

Bloomberg Newsは以下2点の提案を行っている。

(1)国家銀行は、不良社債の売買に関する規定を発行すべきである。
 特に、外国投資家に対する規定が必要だ。
 これは今後、不良社債を早期解決するための重要な要素となる。

(2)政府は、銀行ネットワーク再構築のファンドを開設する必要がある。
 このファンドは、国家銀行と財務省が管理するもの。
 これは、IMF又は他の国際基金からの借入で形成される。

Peter Ryder-Indochina Capital社長は、
「現在ベトナムは、銀行ネットワークの再構築と、
 資金再供給のための新しい方法を考えるべきタイミングにきている。
 ただ、IMFへの要請をする前に、
 他の手立てを考えるのは当然である。」と述べた。

外貨準備資金は充分

LeXuanNghia財政専門家は、
「IMFによると、銀行ネットワークを再構築するためには、
 GDPの5%相当となる60億USDが必要となる、と言われている。
 ただ私個人としては、40~50億USDあれば充分であると考えている。
 この資金は、各商業銀行のリスク準備資金、国債発行、
 国家銀行の予算から集めるべきだろう。
 また、ベトナムは外貨準備資金が充分にあるので、
 問題ない。」と述べた。

世界的に見れば、大量の不良社債を処理するためには、
AMC方式の資産管理会社を設立するべきである、との見方が濃厚だ。
AMC方式はスウェーデン、アメリカ、中国、韓国、日本等で
成功例のある方式である。

不良社債を根本から解決できれば、
銀行の再構築は基本的に成功となる。
残りの技術改善、人材育成等の内容は
その次の過程であり、個々の銀行の能力によるからだ。



InfoTV.net 2012年9月10日

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