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2008年05月06日

崩壊しない需給関係と、需給関係の矛盾

サブプライムローン問題を震源とする信用不安は、
世界中を駆け巡り世界各国の間接投資市場(株式投資)の暴落を引き起こしている。

穀物高・鉱物高
 →物価高
  →経済成長の鈍化
   経済構造の変化

中国の急速な成長
物価高・人件費の高騰
 →周辺国への工場移転
  経済構造の変化


そこで、ベトナム。

〜景気構造と不動産市場〜
株式市場は大暴落中であり、その勢いは止まらない。
しかしながら、他国のように
株式市場の暴落 =不動産市場の暴落
         景気後退
とはならない、ベトナム不動産市場。
以下のような理由が考えられる。

・不動産を購入していない(タダで国からもらう)
・課税等による政府政策誘導が無い(相続税無し、不動産に関する税金はほとんど無い
                &公務員関連の人には適用されない。
                土地有効活用しなくとも税金がかかることが無い)
・ほんの一握りのベトナム人が多くを所有

という状態であるため、暴落時に安値で物件を手放さず、
暴落の連鎖が起き難い構造、つまり
崩壊しない需給関係が存在する。


〜人材〜
進出・進出予定企業の増大は=需要の増大は、
人材供給不足を生み、超売り手市場が続いている。

今春採用の日本の国立院卒のベトナム人の初任給は年俸550万+ボーナス。
院在学中学生をベトナムに通訳として同行させると、日当は25,000円。
両者とも金融・シンクタンクでの話であるが、
業務経験がほとんど無い彼らの給与水準に驚くばかりである。

その他、ベトナム進出予定企業が、ベトナム人を日本国内で採用する際の、
給与水準も軒並み非常に高くなっている現状がある。

選ばれる側のベトナム人も仕事をする前から、
自分の能力が世間に高く評価されていると勘違いしており、
どのベトナム人も、頻繁に給与UPの交渉をしてくる。
幹部候補生として使える人材になってきた頃には他社から引き抜かれ、
直ぐに転職してしまう短期的視野で物事を見るベトナム人に、
長期的な大きな発展の無さを感じさせると共に、
”需給関係の矛盾”を感じずにはいられない。

当社も社外営業よりも
社内営業(働きたいと思わせる社内体制作り)に
力を入れている現実がある。

当社でも需給関係や目先の金銭で動かぬ人材を確保し、
日々の業務を進めてゆきたい。


大木健司(Kenji Oki)
株式会社ブルーチップ・コンサルティング

URL   http://www.bcc-jp.com/

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