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2011年02月08日

新暦の新年と旧暦の新年


ベトナムでは、通常、新暦と旧暦のカレンダーを
どちらも使っている。


ベトナムテトの根源

ベトナム語には『外人テト(新暦の新年)』と
『ベトナム人テト(旧暦の新年)』という言葉がある。
この区別は、生活習慣や東洋文化、西洋文化の違いにより発生した。
暦法の研究によると、純旧暦、純新暦、旧新暦の
3種類の暦(こよみ)がある。

純新暦は、紀元前約3000年のエジプト・ナイル川文化の影響を受け、
太陽の回転周期(1年365日、1ヶ月25日)に基づいて作成された。
純旧暦はメソポタミア文化の影響を受け、
月の回転周期(1年354日、1ヶ月29.53日)に基づいて作成された。
そのため、旧暦の1年間の日数は新暦より11日少なく、
3年で旧暦が新暦より1ヶ月遅くなり、
36年で旧暦が新暦より1年遅くなる。

世界では新暦で時間を計算している。

南アジアの旧暦は、実際には旧新暦という。
新旧暦は太陽と月の周期に基づいて作成されたもので、
新暦は旧暦より1年で11日が多いため、
19年に7回、2月に閏日がある。


旧暦の新年を尊重

1年間で最も重要な日は年始である。
昔、ベトナム人は他のテトと区別をつけるために、
お正月を「大テト」と呼んだ。
その後、中国文化の影響を受けて「大テト」を「元旦テト」にし、
さらにその後、フランス時代に、「外人テト」と区別するために、
「元旦テト」を「ベトナムテト」に変名した。
また、南洋の計算方式では、新年は旧暦11月からスタートするが、
中国文化の影響を受けたベトナムは、旧暦1月を年明けの月として選んだ。
ただ、テトはベトナム人の特色である伝統文化を完全に持っている。

ここで最も興味深いのは、
ベトナム人が自然に新暦と旧暦を利用している、ということだ。
日にちを確認する時、ベトナム人は必ず新暦と旧暦を見る。
そのため、現代のベトナム人は「外人テト」と「ベトナム人テト」を
両方とも迎えているが、当然「ベトナム人テト」が尊重されている。
コメ栽培国であるベトナムは、新旧暦に慣れ、
生死も新旧暦と結びつけている。
ベトナム人にとって人生の中で最も重要な日にち
(出生日、婚姻日、土地の起工日等)は全て新旧暦で計算されている。

また、「ベトナム人テト」は新旧暦の1月1日であるが、
「元旦テト」は新旧暦の前年の12月23日である。
12月23日、ベトナム人の家庭でも台所の神様に対し、
感謝の意を現すために、伝統料理を作り、
台所の神様を天国に送る式典を行う。

そのため、ベトナムの伝統文化が最も現れる時期が
「ベトナム人テト」前後となっている。

以下はテト直前のハノイ市の風景。

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(街中でどこでも渋滞)



(HIEN)

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