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2012年03月22日

不安定なマクロ経済、長期化の原因は?


2006年~2011年の5年間でベトナムの投資総額/GDPは巨大化し、
平均40%を超えているが、資金節約額/GDPは35%にとどまっている。


VERP(経済政策研究センター)は、マクロ経済が不安定になった理由は
国内経済の改善が国際経済加入のスピードに追いついていないことであり、
民間経済セクターの力不足で金融市場が浅くなって、国内市場の自由化が
進んでいないが、ベトナム政府は国際経済をスムーズに導入させる戦略を
展開させたため、国の財政力が国営経済セクターに取り込まれ、社会全体の
経済運営能力が減少化していると意見を述べた。

Vu Thanh Tu An博士によると、国営企業の分散/集中の比率については
ベトナムが頂点に君臨している。ベトナムの分散/集中比率は6/4だが、
韓国は1/7、フィリピンが2/1、中国も2/3の程度となっている。

ベトナムは国際社会に食い込むことで経済成長率を維持しているが、
生産能力は際だって増加しておらず、通貨政策、財政政策、行政的政策を
利用し過ぎたと言える。そのため、国の力を効率的に活用できていない。

大き過ぎる節約資金と投資資金の差

VEPR社長のNguyen Duc Thanh博士によれば、ベトナムの節約額は他の国に
比べて比GDPの約35%と決して低くないが、2006年~2011年に行われた
比GDPへの投資額が大き過ぎたため、平均40%を超えるまでに至った。

2011年にはベトナム政府がインフレを抑制しようとして、公的投資資金を
削減したため、34.6%に下落した。比GDPの投資額が膨らんだ原因は
ベトナム経済の成長システムが投資を拡大させる半面、投資の品質が
低下しているため、生産能力が改善されていないことである。

Thanh氏は「国は国営経済セクターに大量投資したが、国営企業は良質な
製品をあまり作れていない。国営企業セクターの活動規模は民間企業の
セクターにとって圧倒的な存在だ」と述べた。

民営化の圧力はあるものの、ベトナムの大手国営企業10社の比GDP売上
割合は世界で一番高い。この比率は37.3%で経済危機直前の韓国に近いが、
他の国よりはるかに上である。他国をみると、中国は9.4%、台湾が19%、
インドネシアが25%、ブラジル8%、アルヘンティナは11%、そして
メキシコが10%という状況である。

Thanh氏は、ベトナムが経済成長を持続するためには投資を促進し、投資額と
節約額のギャップを減らすことが必要であり、金融機関の貸付を通じて
資金を市場に提供するという手法が広く活用されているので、結果としては
インフレの上昇とマクロ経済の安定が発生する。

Vneconomy.net  2012年3月22日

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