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2008年08月11日

【会計】会計基準厳守:企業の意向次第


財務会計基準の厳守は、会計監査会社が財務諸表を正確に
監査するため、重要な要求である。
また、投資家はそれらの情報に基づき、投資決定を出す。
しかし、現在会計基準を守ることは会計監査会社でも、
監査される企業でも多くの問題が存在している。

① サービスと基準

Pricewaterhouse Cooper(PWC) Vietnam会計監査会社の
副社長であるグェン・フィ・ラン女史は、”ある企業はPWCへ
我々が上場する条件が充実であるため、会計監査を依頼した。
この企業の書類を検査した後、PWCは拒絶した。しかし、その後
この企業は他の会計監査会社へ依頼して上場する目的を得た”、
と語った。このような話は国内外の投資家を国内企業の監査済み
財務諸表を信頼させていない。

PWCは上記の企業の財務諸表の監査を拒絶した理由は、
この企業はベトナム会計基準を充実に守らなかったためである。
“各基準は色々な方法を適用することを許可するが、彼らは
どの基準を適用しているか?はっきりと説明しなかったので、
投資家を誤解させた。全体的には我々はあの企業は上場する条件が
足りないと評価して会計監査を拒絶した”と、ラン女史は言った。
また、同女史によると、信頼性の低い財務諸表を減少させるため、
証券法は各規定を追加すべきであるという。

各企業は自分の需要ではなく、情報公開についての規定を守るため、
財務諸表の監査を依頼することは現状である。このことの1つの原因は、
各企業が会計基準を充実に守らないためである。
よって、監査済み財務諸表の品質は大きな疑問である。
ある会計士は、”会計監査は企業の病気を診断することと言えば、
現在、自分の病気を知りたい又は治療したい企業は多くないだろう”、
とコメントした。

ベトナム金融投資家協会(VAFI)の総秘書であるグェン・ホアン・ハイ氏は、
各会計監査会社間の不明白の競争が起きているので、一部の会計監査会社は
企業の要求を簡単に認めたことがあると言った。
この状態を起した1つの原因は、各企業が会計基準を
充実に守らなかったためである。

② 何故か?

財務省の会計・監査体制部長であるブイ・バン・マイ氏は、
現在ベトナムは会計基準36項目のうち、26項目を公開したと言った。
しかし、マイ氏によると、会計業務を担当する多くの人はこれらの基準を
充分理解していないということである。
現在、発行された会計基準は市場経済の条件を満たすが、
会計担当者と会計監査人の知識が足りないということは
1つの要因である。その他、多くの企業の責任者は財務には
あまり詳しくなく、会計についての知識も足りない。
これらの理由によって、会計基準を厳守しない企業は少なくない。

ある金融専門家によると、上記の状態を起している理由は、
企業が会計基準を守ることと、守らないこととの間のメリット差は
そんなに大きくないためであるという。よって、会計基準厳守は
メリットをもたらさず、更に企業を困らせれば、企業はその基準を
守る必要がないだろう。海外では、会計基準を守らなければ、
投資業界に激しく反応されるので、会計基準厳守は信頼の角度で
高く評価される。

ベトナムでは、会計法は企業がどのように会計基準を
厳守しなければならないか?又は厳守しない場合には、
どのように処分されるか?ということを規定していない。
よって、各企業の会計基準厳守程度は全然違う。
そうなれば、投資家は企業の財務諸表から事実な情報を
得るため、どうすれば良いのか?

先日、テレビで発表した際、PWC Vietnamの社長であるIanLydall氏は、
企業は違法行為を隠す方法が多くあるので、
彼らは財務諸表の数字を操作したかったら、
会計監査会社はそれらの操作をなかなか発見しにくいと言った。
その財務諸表はどの会計基準に基づき適用されるか?、
各項目を決算する時点は?、何を決算するか?
何がまだ決算されないか?免除する項目は何だか?などの
多くの曖昧なところがあるので、ミスと間違いが発生しやすい。
適用方法、適用基準若しくは適用時点のみが違えば、
監査結果も違うのである。

一方、財務省の代表として、ブイ・バン・マイ氏は現在の会計、
税務についての基準はかなり充実であるが、企業別の考え方及び
利益によってその基準の適用・実施は違うとコメントした。
経営の黒字又は赤字についての考え方は多くの要素に基づく。
この基準に基づけば黒字であるが、他の基準に基づけば、
赤字になる場合もある。
よって、財務諸表の詳細説明(この数字はこの基準又はあの基準に
基づき作成された等)の公開と会計監査人の意見は投資家が
注意すべきの非常に重要な問題である。

(終)
出典:雑誌「証券投資」


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