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2009年08月20日

外国投資資金の導入方法について


ベトナム証券市場における
外国投資家の新規投資方法が
徐々に明らかになりつつある。
具体的には、Citigroup, Deustche Bank,
HSBC等の国際的な投資銀行の
P-noteへの投資である。


外国投資家のニューフェース
証券保全センターのデータによると、
同センターは8月1日までに
13,139者の外国投資家に
取引番号を発給した。
そのうち1,050者が機関投資家で、
12,089者が個人投資家である。
ホーチミン証券株式会社(HSC)によると、
外国投資家の主体は4種類で、
市場に対する影響力として
ベトナム投資ファンド、投資銀行、
新発展・地域への投資ファンド、
外国人投資ファンドがあるとしている。

財政投資家協会(VAFI)の最新報告書は
ベトナム投資ファンドの姿を分析した。
このファンドは活動期間が7年~10年と
長期的なものであるが、
主に安定的に発展する株式に投資し、
投資品目の再構成も
投資品目が長期的かつ確実な発展が
見込めなくなった場合に行われ、
このような資金力の調整とリスク分散により
より高い発展性を有する新証券へ投資する。

ベトナムで活動している外国財政会社は
世界中の各支店に投資品目の管理部を設ける。
HSCによると、
Citigroup、Deustche Bank等の国際財政機関は
P-noteを発行しており、
取引番号を持っていない外国投資家も
市場に参入することができる。
これらのP-noteは
リスク保護ファンド(hedge funds)および
他地域の投資家にとって主要なものであり、
この投資方式を通じて
外国投資家がどのタイミングでも、
時間を掛けることなく
簡単にベトナム証券市場に参加できる。

基本的には、これらの投資銀行が
大量のベトナム株式を購入するが、
その主体は有名な10銘柄である。
そして、この10銘柄を
一つの派生商品にとして一体化し、
投資家に売却される。
これらの商品は、実際には
ベトナム証券市場への間接的投資であり、
売却・購入の双方を保護するもので、
流動性リスクも大いに回避できる。
HSCによると、毎年、数億単位のP-notesが
市場の最高値となる上場時点で売却される。

地域・新発展市場への投資ファンドは、
ベトナムに駐在事務所を設けることなく
取引口座を開設し、
市場の研究調査を行っている。
HSCの4月の報告書によると、
これらのファンドは
連続的にベトナム証券市場へ投資はせず、
そのほとんどは、昨年12月に撤退した。
ただ、ベトナム証券市場が
回復基調となった場合、
すぐに市場へ復帰し
市場をリードすると考えられる。

外国の個人投資家については、
その影響力も小さく、
外国投資家セクターに寄り添う程度である。

だれが株式を購入するか
6月25日から現時点まで、
外国投資家は大量購入といった投資傾向であり
この31日間での純購入数は
投資総額約2.5兆VNDと大規模である。
ただ、外国投資家は取引対象を慎重に選択し
主に不動産、財政、銀行、資材にしか注目しない。
また、外国投資家が最も多く購入する銘柄は
HPG, HAG, SSI, STB, FPT等である。

Dragon Capital, VinaCapital等の
ベトナムでの活動経験が長い
大規模投資ファンドは
2009年中の追加投資資金の調達が無理と判断した。
Saigon Asset Management (SAM)等の
中規模ファンドも計画を来年まで延期した。
このように、長期的な投資ファンドでは
資金の大きな変動がなく、
ニューフェースはまだ登場しない。

VAFI の予測によると、
ベトナム市場で常時活動している
外国ファンドの現時点での保有資金は
約12億USDだが、
このグループはトレーディングをしない。

Dragon Capital の
VEILとVGFファンドに関する
7月30日の報告書によると、
VEILのキャッシュ率が9%と
5月末の10%よりやや減少した。
反面、VGFにおいては
キャッシュ率が13%から18%に増加した。
一方で、VinaCapitalが管理している
証券投資ファンドVOFのキャッシュ率は
14.6%と3カ月前と変化はない。

長期的に活動している投資ファンドは
まだ静観状態であるが、
現在、どのような外国投資家が主体となって
取引をリードしているのか。
VAFIによると、最近の取引では
新発展市場やアジア地域を対象とする
各投資銀行や投資ファンドからの
間接的な資金が増加しているという。



証券投資紙 2009年8月12日

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