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2008年04月29日

セメント分野の株式 トレーディングは可能か


建設資材市場が最近非常にホットだ。
特に、セメントの需要は33%も増加したため
投資家が高い関心を持っている。
2008年の年初、ベトナムにおける建設工事数は急増し
不動産分野は、外国から数十億ドルのFDIを受けている。
不動産市場は引き続きホットで、建設資材及びセメントの需要も大きく増加した。
現在、各セメント工場はフル稼働しているが、予備クリンカーの量はまだ少なく
輸入も困難なため、セメントの生産が需要に充分対応できない状況だ。
このため、セメントは常に不足している。

大企業がマーケットシェアを占める

現在、建設用資材の生産・販売企業の40社が、HOSEとHASTCに上場している。
中には、第1ハーティエン・ビムソン・ブットソン等の大きなセメント会社もある。
他に、サイソン・ソンダーYaly等の小企業もある。
既に上場済みの大規模のセメント会社である
第1ハーティエン・ビムソン・ブットソンの株式は
ベトナムセメント公社(Vicem)に支配されている。
これらの企業は威信を持ち、大きなマーケットシェアを占めるため
安定した売上や、利益確保ができる。
現在、サイソンセメント株式会社のSCJ株式は一番高く評価されている。
2007年、株式のEPSは0,457ドン、P/Eが7倍以下だ。
その他財政指標も良い。

また、この3社は、それぞれ大プロジェクトを実施中だ。
ビムソンは、年間200万トンの生産レーンを整備。
第1ハーティエンは
年間200万トンもの生産能力を有する、ビンフォックセメント工場を建設。
ブットソンは、年間160万トンの生産能力を有するセメント工場を建設している。

他社もセメント分野への投資を促進している。
例えば、Vinaconexは
カムファーセメント工場(年間生産能力230万トン、2008年3月に活動開始)
Lilamaは、タンロンセメント工場(年間生産能力230万トン)を建設している。

セメント株式に関する指標(単位:10億ドン)



資本金売上税引き後
利益
EPS(ドン)P/E (倍)時価総額
HT1第1ハーティエン株式会社8702295100.8116021.62175
BTSブットソンセメント株式会社9001061.6101.2112518.91908
BCCビムソンセメント株式会社9001553.5134.51494121611
QNCワンニンセメント・建設株式会社125597.652.348207.2433.8
SCJサイソンセメント株式会社27.7185.129.4104576.8205.3
DXVダナンセメント・建設資材・建設株式会社99N/AN/AN/AN/A135.6
SCCソンダーセメント株式会社19.8614.723618.941.・4
SDYソンダーYalyセメント株式会社15190.43.8254810.238.9

どの企業を選択するか
今後、HASTCは多くのセメント会社の上場を迎える。
例えば、イエンバイセメント・鉱山株式会社、タイビンセメント株式会社
カントーセメント株式会社である。

競争激化の背景において、大企業は、資金力や市場規模に関する強みを持つ。
小社株式のP/Eは、上記大企業3社よりも低い。
このグループの流通株数は低いため、株式の清算性も低いが
はじめのうちは、投資家にトレーディングされるだろう。


セメント分野の困難を慎重に検討すべき
セメント分野株式の展望は良さそうに見えるが、様々な困難に直面している。
入口経費の急増。それらは特に、電気・石炭・ガソリン代だ。
これにより、企業は製品単価を上げざるを得ない状況に陥っている。
現在、セメント工場にとっての一番重要な問題は
生産費用を最大限に節約することだ。

2008年末より
多くのセメント工場が活動を開始するため、供給セメント量が急増する。
各企業は競争激化に向け、顧客確保や新市場開発に備えなければならない。


企業フォルム  2008年4月28日


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