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2009年04月11日

経済衰退防止の政府対策


この1年間、ベトナム政府は、
経済衰退を防止し、
将来の安定的な発展の基礎を作るため、
決定的な対策を適用した。
これらの対策は以下の3つのグループに分けられ、
これには金融政策と年度予算政策も含まれる。
また、ベトナム政府はこれらの対策を施行する際、
国内生産営業活動を促進する
その前提が創設されることを期待し、
中でも、繊維分野、加工分野、靴等の
輸出額の大きい生産分野を優先に支援する。


需要拡大パッケージ
2009年1月15日、ベトナム政府は
10億ドルの需要拡大パッケージを発表した。
このパッケージは企業に対して
借入金利の4%を8ヶ月間支援するとしたもので、
結果、実施後2ヶ月間で
202,130兆ドンが貸し出された。
2009年4月4日、政府は引き続き金利支援政策を拡大、
今後、中長期の借入案件に対する金利が支援される予定。
4月7日、国家銀行は
この優遇政策の対象分野の確定に関する
ガイドラインを発行した。
各商業銀行もこの政策の実施を準備している。
このように、ベトナム政府は
短期間に二つの需要拡大パッケージを実施、
これらの施策を通じて
企業の営業生産活動が促進されることが期待される。

投資開発政策
投資開発政策は、インフラ建設に関する国家予算、
国債発行による調達資金、ODA実施を中心とし、
国内の需要拡大と経済発展を支援するのを目的としている。
投資促進については、政府は
各経済セクター、企業、民間企業に対して
インフラ施設の整備、交通インフラ整備への投資を勧める。

金融政策
ベトナム政府は、企業の信用資金源増加のための
様々な対策を実施する。
例えば、緩和金融政策は
本年中は引き続き適用される可能性が高い。
これにより、公定歩合は7%で維持され、
今後、引き下げられる可能性もある。
また、各信用機関、人民信用ファンドが
交渉金利で資金を貸し出すことも許可される予定だ。
さらに、政府は輸出を支援し、輸入を制限するため、
為替レートを柔軟に調整している。
政府は投資開発銀行(BIDV)に対し2000億ドンを供給、
同行が中小企業の保証人として各資金借入案件を保証する。

政策は成功するか
上記の政策は、積極的に実施されてから
まだ3ヶ月後にもなっていない。
もっとも、ベトナムの経済発展は
第1四半期においても停滞気味で
GDPの成長は3.1%でしかない。
また、政府の金利支援政策が適用された後も、
資金貸出の成長率は2.1%増でしかない。
政府の経済政策がすぐに効果を現さないのは、
政策に問題が多いことも原因である。
これらの政策は臨時的な対策とも言え、
短期的なものである。
しかし、ベトナムの長期的な発展のためには
全面的な政策が必要とする。



SanOTC 2009年4月10日

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