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2010年01月29日

2010年 大規模M&A増加なるか


今年はじめ、ベトナムにおけるM&A活動は
09年以上に積極的になると予測されたが、取引総額の増加は鈍い。


09年、ベトナムのM&A案件は287件、取引総額は10.9億USD。
件数は71%増加し、一件あたりの取引額は08年、07年より35%減少した。
09年に行われたM&A案件の規模は500万USD~2000万USDである。
金融、工業分野は引き続き大きな割合を占めている。
不動産売買は引き続き積極的に行われている。
また、IT、通信、薬品、健康分野は、特に注意すべき案件が多い。


ベトナム企業が購入者になる傾向

Avalueベトナム取締役社長Dang Xuan Minh氏によると、
この一年間、主にベトナム企業が購入者の役割を担う。
また、M&Aや戦略パートナーについて、
皆はすぐに海外での要素を考えるが、
現在は購入側は殆どベトナム民間企業である。
証券市場を活用し、企業力を集中可能なベトナム民間企業が、
特定のM&A活動を行っていた。

Avalueベトナムの統計では、
ベトナム企業間の購入案件は、全体の40%を占める。
ベトナム企業が外国企業を購入する案件は、09年全体の4.62%を占めた。
主な案件では、投資開発銀行(BIDV)が、カンボジアで活動している外国銀行を買収した。
また、ViettelがVinaconexの18.9%を購入し、
アジア、アフリカ、ラテンアメリカの携帯電話会社の買収に注目している。

Viet証券株式会社取締役社長のTo Hai-Ban氏によると、
2010年のM&A市場は、件数は増加するものの、取引総額が急増することはなく、
主にベトナム企業の間で取引が行われる。
各企業は活動組織の再構築を引き続き行い、
外国企業がベトナム企業を購入する傾向、ベトナム企業間の買収傾向は、
2010年にも続くだろうとのことだ。


大規模案件の予兆

Avalueベトナムの調査結果によると、
2010年、投資家業界はVietcombank、Vietinbank、Mobifone等の
大手国営企業の戦略パートナーが出現することに大きな期待を寄せた。
また、投資業界は、IT・通信分野に高い関心を持っている。
FPT、CMC等のベトナム大手通信技術会社の株主総会は、
IT分野のM&A活動に対して、一部の財源を移すと決定した。

Viettel取締役社長Hoang Anh Xuan氏によると、
2010年、Viettel社はアジア、アフリカ、ラテンアメリカ市場への
投資活動を促進する計画があるとのことだ。
Viettel社は、バングラデシュのTeletalk携帯電話の60%を3億USDで買収し、
ハイチのTeleco通信会社の70%を、5900万USDで購入する計画がある(2010年4月に取引完了予定)。

また、最近行われた通信分野のM&A案件は、
ベトナムのSK Telecom Vietnam(SKTV)と、韓国のRutter Associates Koreaが
S-Fone携帯電話に出資を望むもの。
現在、Rutter Associates KoreaとSPTが交渉段階にある。

その他、高く評価された案件は
サッポロビールがKronenbourg Viet Nam (KVL)の65%を、2535万USDで購入する計画である。
また、Thua Thien Hue省人民委員会は、Calsbergに対し、
Hueビール会社の50%購入計画に引き続き協力している。

今年、大規模なM&Aが行われる予兆はあるが、
経済困難である今、各企業は強みを充分に生かすことができない。
また、各種資金調達ルートが厳しく監査されているため、
2010年のM&A活動は、主に組織の再構築であり、
供給は需要より大きく、品質の問題は未だ解決されない。
今年のM&A案件は、工業分野、財政サービス分野が多い。
また、通信、鉱山開拓分野のM&A案件も、多く行われる。
医療分野、健康保護、水産分野には、高い関心が寄せられている。



Vneconomy.net 2010年1月29日

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