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2010年04月28日

ベトナム財政市場は一本足経済


銀行の責任負担を減らし、
資本市場で資金力を最大限に発揮するには
どうすればよいのか。現在の難問課題である。


国家財政監査委員会によると、
2009年まで経済全体(170万兆VND)の
資金力の80%が銀行に保管されている。


証券市場からの調達資金が少ない

Le Duc Thuy-国家財政監査委員会委員長によると、
原則として銀行は企業に対して、
主に短期資金及び流動資金を
供給する機関である。

投資と営業活動を拡大したい企業は
自ら資金を出し、
証券市場等で資金を調達する必要がある。
当然、長期投資のために
銀行から資金を借り入れる場合がある。
そして銀行は、
長期期限で資金を貸し出すこともあるが、
その割合は高くない。

ベトナムにおいては、
資本市場が近年開発されてきたので、
銀行の主な役割として
余った資金を調達し、
企業に貸し出すことが必要である。

証券市場が誕生して以来、
経済に対する中長期の資金貸出への
銀行負担が多少減ったが、
調達できる資金の割合は高くない。
証券市場への投資には
中長期の投資目的は少ない。
投資家はPERではなく、
株価の上昇に注目している。

そのため、
証券市場で取引される資金の一部しか
営業活動に投入しない。
証券市場が非常に発展した
2007年でもこの割合は20%程度で、
残りの資金は他へ移される。

実際、ベトナム経済が平常時の銀行は、
「右手で資金を調達し、左手で資金を貸し出す」ので、
上記の問題は原理的なものしかない。
しかし、国家銀行が
銀行システムの安全のために、
中長期貸出用の短期調達資金の割合を
40%から30%に減らした。
年初から金利を安定させ、
企業の製品構造の変更に対して
支援する趣旨もあるので、
銀行システムの長期資金源は
徐々に厳しくなる状況である。


企業が自力で資本市場で泳ぐ

最近、「金融市場を再構築」という
言葉がよく使われたが、
再構築の方法、
金融市場と資本市場の役割の明確化、
安定的な財政市場の開発については
積極的に関心を持たれていない。

銀行が特定の割合で
中長期の資金を調達できる場合は
当然中長期に資金を貸し出すことができる。
そこから、企業は社債発行等の方法を通じて
資本市場で資金を調達しなくてはならない。

また、現時点では国営企業の民営化が
かなり「息切れ」の状態にある。
多くの国営企業は民営化を望まない。

その理由は、国営企業が
2006~07年頃と比較しているからである。
国営企業として運営する場合は
「母親の母乳」を得られる利点がある。
また、情報公開を避けたいとの思いもある。

数年後に銀行システムが
オーバーロードの状態であれば、
企業の社債発行と資金調達等の手段を
利用することはベトナム市場にとって
困難であろう。


Vneconomy.net 2010年4月27日

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