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2011年05月10日

カンボジアのドル化 最悪の状況に


カンボジア経済は、アジアの中でも
最悪のドル化状況になっている。


世界では、中国だけではなく、多くの国が
自国通貨をUSDより強めることを望んでいる。
ベトナム政府もこの目標を実現するために、
様々な対策を講じている。

カンボジア政府も、同様の問題に直面している。
カンボジア通貨のリエルとUSDは、
安定したレートで維持しているが、
カンボジア経済のドル化が非常に強まり、
政府も金融政策を通じた経済状況のコントロールが
できない状況に陥っている。

カンボジアに関する2011年のIMF報告書によると、
現在、カンボジアのドル化はアジアの中で最悪となっている。

カンボジアはUSDに深く依存しているため最悪の影響を受け、
中央銀行が最終的貸付機関としての役割を果たせておらず、
政府の貨幣印刷に対する税金等の、重要な収入源をなくしている。
これらの損失は、IMFの計算によると、GDPの5%~10%となっている。

ドル化状況を克服した国として、イスラエル、ポーランド、
チリ、エジプトなどが挙げられるが、
カンボジアに対しては、IMFが実施しやすい対策を提案しなかった。

また、カンボジア証券取引市場の活動開始時期が近づいており、
この状況は、さらに大きく注目されている。
証券がUSDで取引される場合、リエルの価値は大幅に下がるが、
リエルで取引された場合は、投資家にとっての魅力がなくなる。

カンボジアは長年、証券取引市場のインフラ整備を行ってきたが、
金やUSDではない証券への投資文化を作り上げるには、
まだ時間がかかりそうだ。

Morten Kvammen-Cambodia Capital専門家は
「カンボジアでは証券文化が存在していない。
皆が金、不動産、その他の物に投資している」と述べた。

Cambodia Capitalのカンボジア証券取引市場時価総額は、
約3億4600万USDから5億1900万USD。
これは、国営企業の3社及びAcleda銀行(IPO実施予定)の
株価で計算された数値である。



Vneconomy.net  2011年5月9日

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