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2012年01月05日

ベトナム経済 2012年は安定化 ~JP Morgan Chase~


つい最近、JP Morgan Chaseがベトナムにおける今年のマクロ経済状況に関する
報告書を発表した。


報告書の中でJP Morgan Chaseの専門家は、2012年にベトナムのマクロ経済は
前の年より安定するだろうと分析した。

これは現在までに実施されてきた政策を高く評価する観点からの分析であり、
JP Morgan Chaseは難航した財政政策も最終的には評価している。
因みに8月の時点からインフレの上昇率と超過輸入額は減少の傾向を示している。

JP Morgan Chase の報告書には「インフレのさらなる減少が期待され、政府は
「第1目標成長」の政策に代わって「経済の安定」を優先させることにより、
ベトナム経済に関する基本的な要素が改善される」と掲載された。結果として
ベトナムにおけるインフレは順調に抑制されるとともに、収支の現状も支えられ、
2012年の外貨準備資金が2011年より増加する見込みとなった。

ただ、JP Morgan Chaseによると、現在、現時点でベトナム銀行ネットワークに
危機が発生する可能性は低いが、ベトナム銀行の質はベトナムの経済にとって
懸念される大きな問題となっている。他にも、JP Morgan Chaseはベトナム政府が
現在の財政政策を中止するのは時期尚早との考えを示している。

また、超過輸入ではなくインフレがベトナムの収支バランスに一番大きな影響を
与える要素であるとしており、報告書には「長年にわたってベトナムは超過輸入の
状態が続いていたが、これはFDIと越僑の送金で補足される。インフレの高騰時、
もしくはVNDの上昇時に、ベトナム人はVNDではなく金またはUSDを確保すべき。
現在、年間14%のVNDの預金金利が適用されていることによって、近い将来、
VNDの財産が大きな魅力を持つ」という予想が掲載されている。

JP Morgan Chaseはベトナムの外貨準備資金について、2011年に外貨準備資金は
増加したが、輸入額の1.5ヶ月相当に過ぎず、まだ低いと考えられる。具体的には
ベトナムの外貨準備資金は2011年に125.61億USD、2012年に158.11億USDまで
増えると予測されている。

Vneconomy.net 2012年1月5日

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