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2012年02月11日

国際メディアから見た「小国」ベトナム


Best Country Media Reputation 2011(アジア国際メディア賞)が、
Media Tenorから発表された。
Best Country Media Reputation賞では、
日本が金賞、インドが銀賞、中国が銅賞をそれぞれ受賞した。
その他、7分野に分かれて各賞も発表された。


Media Tenorは、2011年、世界で上位30チャンネルの放送と、
17,249件の記事を参照し、11の基準
(放送回数、テーマの多様性、経済開発、犯罪、文化、国際関係等)
をもとにレポートを作成した。

ベトナムは2つの分野で高い評価を受けた。
それはBest media reputation on diplomacy 2011
(外交活動に対する国際メディアの評価が高い国)(インドネシアも同様)と、
Most positive media coverage 2011
(通信活動が一番積極的に行われた国)(マレーシアも同様)であった。

ただ、こうした受賞があったからといって、
外国投資を大規模で調達したり、
外国人旅行客を多いに集められたりできるわけでは、もちろんない。

ベトナムの知名度は、国際メディアから見て、
一部良い評価はされているものの、全体的には良好とは言い難い。

国の知名度は、「国際メディアがどこまで関心を示しているか?」
ということによる。
ベトナムは、国際メディアにとってどの程度知名度があるか?
ベトナムについてどんな情報を発信しているのか?
答えは、「関心は薄い」ということだ。

世界の大手メディアは、ベトナムに関する情報を殆ど流していない。
それはアメリカテレビ局(ABC, CBS, Fox, NBC, CNN )、
イギリス(BBC, ITV)、フランス(TF1)、ドイツ(ARD, RTL, ZDF)、
スペイン(TVE1)、スイス(SF)、イタリア(RAI1)、
中国(CCTV)の21のテレビ局の国際ニュースを分析した結果である。

2011年前半、ベトナムの情報が取り扱われたのは44回、
内訳は、BBCが10回、CCTVが12回であった。
ABC、CBS、NBC、Foxのチャンネルでは、
ベトナム情報の放送時間は全体の0.03%という結果だった。

Media Tenorの統計によると、2011年3月、7月、8月は、
主な国際チャンネルで、ベトナムの情報が放送されたことはなかったという。
ベトナムに関するニュースは、海外メディアが独自で制作しており、
ベトナムに対する依頼はなかったという。

パリ、ニューヨーク、その他の主な海外メディアが
ベトナムを紹介しないということは、
当然、ビジネスにしろ、観光にしろ、
それらの国からの顧客を獲得しづらい、ということになる。
たとえばMadrid人、Milano人 、Manama人が、
ベトナムに関する情報を全く知らない場合、
インドや中国を選択する可能性が高いのではないだろうか。

Trung Nguyenコーヒーは、国内では有名なコーヒー会社で、
Vu社長は、ベトナムを世界的なコーヒー輸出国にしたい、
という夢を持っている。
ただ、国際メディアにとって、ベトナムはまだまだ知名度の低いため、
Vu社長の夢が実現するのは、現時点ではあまり現実的ではない。

ただ、取りざたされるベトナム関連記事は、
基本的に積極的な評価をされており、
悲観的な記事はあまり見られない。
特に、外交政策について 、
ベトナムは非常に積極的と評価されている。
これは、国際社会がベトナムの対外方針を評価している、
と言っても良いのではないだろうか。

また、国際社会はベトナム戦争の歴史について、
ベトナム人に尊敬と同情を寄せることが多い。
戦争で顕れたベトナム人の意思が、世界の人々にとって鏡になっている。
戦争は、国際メディアにとって、重要なテーマの1つである。
こうした点をうまく活用し、今後、国際メディアとの繋がりを
強化していくことが、ベトナムの国際的知名度の引き上げに
つながっていくことだろう。



Vef.vn  2012年2月10日

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