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2012年04月16日

ベトナムは、アジア第3位の経済成長国となれるか


Ernst & Younghaは、2013年には、
インド、中国と共にベトナムもアジア最大の経済発展国となるだろう、
との予測を明らかにした。


「急速な経済成長」に関する、Ernst & Youngの最新報告では、
2012年、上記3カ国の経済成長率は5.3%になると見込まれており、
その中で、ベトナムは5.7%に達すると予測されている。
そのため、今年のベトナム経済は、
中国(8.2%)、インドネシア(6.2%)、インド(6.1%)に負ける形となるが、
2013年には、国際経済の復活を背景に、
ベトナムがインドネシアを超え、経済成長率7.1%を達成し、
インド、中国の次ぐ位置に立つと見込まれている。

2011年第4四半期、ベトナムは
インフレ上昇解決のため、国家予算の削減を実施したにも関らず、
経済成長率は6%を維持した。
ただE&Yは、今年の場合EU市場がまだ弱まっていること、
年前半にインフレ上昇率が緩んだため、
財政政策緩和の実施など、昨年と状況が異なることを挙げ、
昨年よりは成長率が下回るとの予測を行っている。

2011年、ベトナムの輸出額が急増したが、
VND安が貿易赤字よりインフレに影響を与えた。
E&Y は、この動きをきっかけに政府管理機関が、
2012年~2013年にVND安のスピードダウンを決心した、とみている。
また、ベトナムの経常勘定の赤字が、
2011年(GDPの2.2%)から現在も減少が続いており、
2015年からはGDPの0.2%に相当する黒字となる見込みになっている。

輸入需要に対応するため、外貨準備資金の拡大を続けると金利に影響を与え、
今後金利が下がる可能性もある。
国内短期金利は、年内には0.7%下がり、
年間8.3%になると予測されている。

国家銀行は、成長目標達成を目指して、
投機目的の借金を厳しく管理している。
ただ、E&Yは、国営企業の資金源を保護するための強い圧力が、
国の借金減少計画の実現を止めてしまっている、と分析する。
E&Yの予測によると、今年のベトナムの公的債務は、
GDPの26.9%と思われるが、今後徐々に減少する見込みだ。

同報告では、中長期的にヨーロッパ市場が回復すれば、
ベトナム経済成長は年6.5%にも達するだろうが、
短期的には経済危機がまだ存在している、とも言っている。
VNDが弱くなれば、インフレ抑制や貿易赤字の減少、
国家予算の収入増加等の目標は、期待通りの成果を得られないだろう。


年次別 ベトナム経済状況に関するE&Y予測


2010年2011年2012年2013年2014年2015年
実際のGDP成長率(%/年)6.85.95.77.17.26.9
インフレ(%/年)8.918.6117.55.74.8
経常鑑賞(%GDP)-4-2.2-1.4-0.8-0.10.2
外国借金(%GDP)3329.626.924.421.819.5
短期金利(%)998.3766
比GDPの平均為替レート18621.92058621679.422438.222999.123422.3
国家予算超過支出(%GDP)5.64.94.74.343.7
人口(百万人)87.888.889.790.691.592.4
名義GDP(10億USD)106.4120.9134.6149.7165.6182.1
一人当たりGDP(USD)1211.513621501.21652.618091969.7


Vneconomy.net 2012年4月16日

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