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2012年06月18日

有料テレビ 成長と苦悩


ベトナムには現在、全国で40社の有料テレビ局がある。
しかし、チャンネル数の肥大化と、
人材育成が追い付かないことなどから、
効果的に活動できている会社は少ない。


発展の余地は大きいが

この10年で、ベトナム国民は有料テレビという概念にもずいぶん慣れた。
同時に、有料テレビの特徴とメリットも理解するようになってきている。
有料テレビのケーブルを整備すると、
数十チャンネルにおよぶ、国内外の番組の視聴が可能になる。
外国で人気のスポーツ専門チャンネルや映画、
ミュージックチャンネルなども同時に見ることができ、
さらに、画質も徐々に良くなってきている。

ベトナム文化スポーツ観光省の最新統計によると、
8千万のベトナム国民の中で、
有料テレビの加入者は、約250万人程度であるという。
今後の開発潜在力がまだ大きい市場と言えそうだ。
2011年末、AVGと言う民間企業がテレビ分野に参入した。
資本金が1.8兆VND。
また、2012年半ばにはViettelも有料テレビ業界に参入、
他のテレビ局にとって大きなライバルの出現となる。

画像の確認

Viettelは、既に強い通信インフラを持っており、
ベトナム全国に放送できる施設も持ち合わせている。
また同社は、断続的にキャンペーンを実行するため、
他の有料テレビが太刀打ちできない状況になってきている。
その他にも現在、約10社が
有料テレビサービスの投資営業登録を申請中となっている。
このように、申請も登録も勢いのある有料チャンネル市場だが、
ブランド力を高め、生き残っていくのは別の話である。

人の取り合い

有料テレビ市場では様々な通信方法がある。
ケーブルテレビであれば、SCTV、VCTV、HTVCがある。
デジタルテレビは、VTC、AVG。
インターネットテレビは、VNPT、FPT、Viettelなどだ。
さらに衛星テレビは、VTC、K+、AVGとなる。
この様に様々な通信方法で有料テレビは放送されており、
都会から農村、さらには外国に住むベトナム人に向けたチャンネルもある。

現在、有料テレビには、これぞ、といえる特化点がない。
有料テレビの利用者は、多くのチャンネルが視聴できる。
ただ、どんな有料テレビを利用するべきか、理解しづらい。
また、テレビ分野で活動経験を有する人材も少ないため、
各テレビ局が互いに競争して、人材を取り合いする状況になっている。
さらに、その人材の質が番組の質にも大きく影響するのだから大変だ。

現在の国内有料テレビのネットワークは、
2011年5月15日施行の規定No. 20/211/QĐ-TTgに基づいている。
不健全な競争、外国チャンネルの過多など、
発展の余地が大きいとはいえ、課題は山積している。



Vef.vn  2012年6月18日

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