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2012年08月20日

HSBC ベトナム貿易急速発展に太鼓判


HSBCは、「HSBCと世界の貿易活動の繋がり」についての最新報告書を発表した。
これには、今後5年、10年と15年に渡っての
全世界の貿易状況に関するHSBCの予測が掲載されている。



報告書によると、今後15年で、ベトナムの貿易が急成長するという。
ベトナムの貿易総額は、2026年までに約187%増加しとなると予測している。
これは、全世界の貿易額の成長率の2倍のスピードだ。
次の5年でその成長率は8.2%に達し、
2022年まで同様のスピードで成長するという。
ただ、2022年~2026年の間は、他のアジア国と同様
5.3%成長となるとのこと。

画像の確認

最大手はアメリカ、中国と日本も重要な取引先。

現在、ベトナムの最大輸出先はアメリカだ。
アメリカの市場規模は、次点の日本と比べても約2倍の大きさである。
アメリカ市場への輸出額は、今後5年間で引き続き増加し、
成長率は6.6%に達する見込みだ。
中国もベトナムにとっての重要な輸出先であり、
2016年までに対中輸出額の成長率は10.2%、
輸入額の成長率は10.4%に達すると予測されている。

HSBCは、視聴機材・設備の輸出入額が、
14.4~16.6%増加すると予測している。
通信設備の輸出入額は今後も増加が続く見込みで、
輸出額の成長率は15.9%、
輸入額の成長率が12.9%に達する予測だ。
輸入額が一番大きく増加する商品は鉄で 12.5%増加と予測されている。
後は布と飛行機が続いている。

その他、調査結果によると、
ベトナム企業は、貿易活動に対して楽観的な見方がある。
HSBCの信用指数と、ベトナム企業と貿易関係を結ぶ外国企業の評価によれば、
ベトナム企業の信用は高く安定している。

2011年の上半期で、HSBCの信用指数は116ポイントであった。
現時点で楽観反映指数は2011年後半から8%下がったものの、
大半の企業(80%)が、今後6ヶ月で貿易額が
引き続き安定して増加することに期待している。

EU 主力二分野の輸出額は大幅減

EUについては、輸出先大手9ヶ国のうち、
8ヶ国がGDPマイナス成長という状況であり、
Eurozoneが前例のない危機に直面している。
ただ、EUへのベトナム輸出額は、
年初4ヶ月で引き続き22%増加している。

ECの予測では、2012年のEUのGDPは0.3%減とされている。
今回この3年間で、Eurozone が3回目で衰退期間に入っている。
そのため、EUへの輸出状況は引き続き困難な状況だ。

どの輸出商品が一番影響を受けるのか?

年初4ヶ月、EUへのベトナム輸出額は22%を増加した。
ベトナム税関総局の最新報告書によると、
年初5ヶ月、対EU繊維・縫製製品の輸出額は1.4%減で、
水産物の輸出額も前年同期比11%減となった。

しかし、繊維製品や水産品は対EUベトナム主力輸出品であるのか?
この二つの主力品の輸出額が減少することで、
ベトナム全体の輸出額が、本当に大きな影響を受けるのか?

輸出企業に対しては、もう少し平等的に評価するべきである。
年初5ヶ月でEUへの靴製品の輸出額は前年同期比7.5%増加、
ゴムも13.9%、コンピュータや電子部品は78%、
電話器も152.2%増加となっている。

2011年、電話と部品の輸出額は記録的な成長率を達し、
輸出額は40億USDに達成した。
これら製品の主な輸出先はEU市場である。
そのため、年初5ヶ月での電話・部品の輸出額の成長を、
引き続き維持することが、
ベトナム経済にとっては極めて重要なこととなる。



CafeF.vn  2012年8月20日

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