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2012年09月13日

減少を続ける中国人観光客


ベトナムを訪れる外国人観光客の4分の1は中国人だが、その数が年初8ヶ月で
前年同期より9.7%も減少した。この傾向は今後も続くと予想される。


統計総局のデータによると、年初8ヶ月の中国人観光客は89万4千人で
前年同期より9.7%減っており、2011年の年初8ヶ月は前年同期より48%増。
ベトナムには昨年1年間で140万人の中国人が訪れており、前年同期より
56.5%の増加となった。

中国人対象のツアーを提供するLien Bang Travelinkはガイド全員が
中国語を話せることで知られる会社だが、年初8ヶ月で観光客数が前年より
30%のダウンとなった。今年に入ってから小さなグループで訪れる場合が多い。

Vitours Da Nang旅行会社でも中国人観光客が急減している。同社では昨年
10万人を超える観光客を受け入れたが、今年は非常に少なくなっている。

様々な原因の中でも深刻なのは財政難である。また、従来は旅行会社との提携で
観光客を呼び込んだが、今は独自のツアーを組むため、旅行会社のサービスを
利用する客が減っている。

Vitoursの社長は「以前、我々はチャーター便で訪れる大勢の中国人観光客を
確保していたが、その後、中国側のパートナーが自らホテルに宿泊費や運賃等の
経費も支払うようになったため、旅行会社を利用する客が減り、政府も税金を
取りにくくなった」と述べた。

観光総局旅行管理局の説明によると、今後ベトナムの観光分野は格安ツアーを
提供しない方針なので、その影響で観光客が減ったという。
格安ツアーの利用客が支払う費用は北部から入国して2泊3日で約100万VND。
北からの入国管理は厳しいため、観光客の減少につながっている。

現在、中国人観光客の30%のは車でベトナムを訪れ、58%が飛行機を利用する。
残りは船を使う人たちだ。経済状況が悪化しているため、観光客だけではなく
ビジネスでの訪越も減っている。

ベトナムの旅行分野は現在も中国市場にウエイトを置いているが、中級程度の
ツアー代金を支払える利用客を中心に開発したい意向だ。

減り続ける中国人観光客
以前の夏休み期間、中国の旅行ツアーはいつも予約一杯でチケットがとれなかったが
現在は状況が一変した。ホーチミン市の旅行会社によると、団体のツアー予約が
大幅に減り、個人でツアーを予約するケースが多くなっている。
Liên Bang Travelinkの情報によると、ツアーを利用する中国人が20%減った。
観光客の数がこれほど大幅な減少を示したのは長い期間の中で初めてのことだ。

サイゴンエコノミックスタイムズ  2012年9月13日

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