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2011年08月05日

今後10年間で44%に上昇 ~電力の販売単価~


Hoang Quoc Vuong商工省副大臣は、電気の販売単価を引き上げることが
電気分野開発のための一番重要な対策であると述べ、さらに今後の10年間で
電気販売単価は8~9cent/kWhに上げなければならず、現状より28%~44%の
上昇となることを示唆した。


7月21日に政府の認可を得た「2011年~2020年及び2030年に見込まれる
国家電力開発計画(電力開発計画7)」によれば、ベトナムでは2015年までに
電気生産能力と電気輸入量が1,940億~2,100億Kwh、2020年には3,300億~
3,620億kWhとなる。その目標を達成させるために、ベトナム電力分野では
488億USDの投資資金を必要としている。

過去の計画と異なり、今回の「電力開発計画7」はベトナム電力分野の大幅な
改革時期に実施される。それらの改革では電力市場が発電会社→卸→小売の
プロセスを段階的に形成し、市場の変動によって販売価格を調整しなくては
ならない。また、計画7で掲載された電気供給源に関しては、水力発電への
依存を段階的に減らすとともに、熱力発電とリサイクル発電が拡大された。

現在、EVNは2万7,000MWの発電能力を持つ39件の発電投資計画に投資し、
今後も規模の大きな案件に継続的な投資を行う予定である。

電力開発事業で最も重要な役割を担っているのは国営企業であり、それらは
電力グループ、石炭グループ、石油グループである。電力分野の投資計画は
他のインフラ整備計画と違って投資規模が大きく、数十億USDを必要とする。
前述の国営企業3社は電力分野への投資における柱であり、責任を持っている。

民間企業は電力分野に数十億USDの投資を勧められ、資金調達に苦慮している。
現時点で展開している11BOT案件は、そのほとんどが熱力発電所である。

ベトナムの民間投資家が小型の水力発電所に投資する理由は説得力がある。
魅力的な価格で販売できるため、投資家は水力発電投資計画からの利益に
期待が持てる。また、熱力発電所より投資の規模が小さく、1件あたりで
1,000万USDほどだ。

ただ、小型の水力発電所は生産能力が小さいが、逆に送電施設の整備費用は
非常に高い。また、水力発電所の整備で洪水が発生するというリスクがあり、
環境汚染に影響を与える。

2020年、ベトナムにある全発電所の生産能力は約7万5,000 MWに達し、
その中で水力発電は23.1%、エネルギー貯蔵発電2.4%、石炭による
熱力発電が48.0%、ガスの熱力発電16.5%(そのうちLNGは2.6%)、
リサイクルエネルギー発電は5.6%、原発1.3%、電気輸入が3.1%を
占めている。電気生産と輸入は約3,300億 kWhである。

2020年現在で電力分野全体に対する投資総額は、およそ929.7兆VND
(488億USD相当)であり、毎年48.8億USDの投資資金が必要となり、
そのうちの66%は電気供給源への投資、33%が送電網の整備への
投資となっている。

ベトナムは電気の節約および効果的な使用という目標を立てており、
弾性係数/GDPの平均倍数は現在の2.0倍から2015年までに1.5倍、
2020年には1.0倍まで減少させる努力をしている。


VEF.VN  2011年8月5日

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