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2012年08月02日

ベトナムの公的債務、レッドゾーンに突入!


国会経済委員会によると、国営企業の不良債務を
国家予算で負担しない場合、公的債務の安定性は危険な状態となる。
返済の金額は2012年だけで約54億USDにも上り、前年のGDP換算で
実に4.5%相当となる。


同委員会とUNDPによる共同研究調査の結果では、2011年末の時点で
ベトナムの公的債務は非GDPの約58.7%を占めている。
このうち、国外・国内の借金はそれぞれ31.1%と17.6%だった。

研究チームによれば、これはベトナムにとって一番リスクの大きい借金が
登録されたものではない。

国営企業セクターの不良社債も国家予算で賄わなくてはならない状況と
なりそうな気配である。

政府が保証していない民間企業と国営企業の借金はGDPの11.1%を占める。
また、国内における国営企業の借金は財務省の最新報告(2012年)で
およそ16.5%に相当している。

委員会とUNDPの研究チームの分析ではベトナムの抱える公的債務が
安全比率(GDPの60%)を超えており、世界銀行とIMF(国際金融機構)も
同様の警告を促した。

2011年~2015年の5年間で実施された社会経済開発計画の調査結果では
2012年の公的債務がGDPの60%を超えておらず、さらに2015年までは
GDPの65%を超えなかった。政府の借金もGDPの55%を下回っており、
国家の借金をGDP40%以下とする目標が設定された。

ベトナムの公的債務は2015年まで増加が予想されるが、2016年以降は
経済社会開発の資金がダブつかないように減っていくだろう。

2012年の債務は2011年のGDP4.5%に相当

この数年は国外での借金に高金利が適用される貿易のものが増加しつつある。
2010年12月31日末現在で、政府による国外を対象とする借金の6.8%が
6%~10%の金利を適用されており、7%が市場の金利で調整されている。

国内の借金は期限が短いが、国外の借金は数十年間。88.7%の国債は
2年~5年期限のものである。

このため、国外の借金は返済額が毎年15億USD~20億USDとなるが、
国内の場合は45億USD~50億USDで、返済期間も今後4年間と短い。
国家予算の収支は未だに赤字状況のため、今後の返済に充てる国債発行は
ベトナム政府に大きなプレッシャーを及ぼすこととなる。

近年、非GDPの公的債務が急増傾向のため、国内の公的債務が金利の高く
短期のリスクと向き合わなくてはならなくなっている。

委員会のデータでは2010年末までに国外分の返済額が112億USDに達し、
2009年の92.03億USDを大きく上回る。

2011年末の時点では財務省が企業に代わって返済しなくてはいならない
借金は累計で2.437兆VND近くになっている。

Sanotc.com  2012年8月2日

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