ブルーチップ ベトナム投資ニュース

同社はベトナムの有名ホテルであるMetropole Hanoi Hotelの
株式を売却し始めている。この動きはベトナムの不動産市場が
暴落しているのを受けて表面化した。

現在、ロンドン市場で上場しているVinaCapital ファンドの
Vietnam Opportunity は、不動産紹介会社のJones Lang LaSalleに
委託してMetropole Hanoi Hotelの株式50％を売却した。
このホテルはフランス時代から残るもので客室数は365。残りの
50％はハノイ市人民委員会直属のHanoitourist(Hanoi旅行公社) が
所有している。

今回の資産売却情報はVinacapitalの投資家関係担当社長を務める
David Dropsey氏によって発表された。同社は以前、投資家に対して
所有するMetropole Hanoi Hotelの株式に関するBook Valueが
5,870万USDであると述べた。

Financial Timesによると、不動産仲介者は現在のベトナム経済で
VinaCapitalはBook Valueより高額で売れないとしている。

VinaCapitalは2008年まで、ベトナムで利益を上げたがっている
外国投資家から数十億USDを調達した唯一のファンド管理会社だ。

しかし、Dragon Capital、Indochina Capital等の大手と同じく
外国で上場しているVinaCapitalの資産はベトナム経済の停滞化で
減少してきている。

現在、ベトナム投資ファンドの多くがNAVより安く取引されており、
管理会社は株主の圧力で財産を売却しなくてはならなくなっている。

あるタイミングでMetropole Hanoi Hotelに興味を持った投資家は
資産に魅力を感じているものの、VinaCapitalにBook Valueより高い
オーダーを出す前に、慎重な検討を重ねている。

ホテルへの投資はVietnam Opportunityにとって2番目の案件だ。
現在、このファンドの時価総額は約5.5億USDである。

先頃、ロンドンにおいて上場している他のVinaCapitalファンドの
VinaLandが新規案件に投資せず、今後3年間で投資家への余剰金配当を
確約した後、株主から活動維持を認可された。

数社の外国投資家はベトナムで値が下がった不動産財産の購入機会を
模索している。CB Richard Ellis不動産のMarc Townsend社長によると
多くの外国投資家が複雑な投資構造と不安定なベトナムの法律に
懸念を抱いている。

Townsend 氏は「毎週、問い合わせがあるが、所有権と支配権が
期待した通りにならないため、シンガポールと日本の投資ファンドは
これらの資産をあまり買いたがっていない」と述べた。