« UPCoM 自動取引へ移行 | メイン | IDG 2ベンチャーキャピタル新設 »

2010年07月19日

間接投資 新たなブームの兆し


Vietnam Enterprise Investments Limited (VEIL)に投資する投資家の内、
83.24%がファンドの閉鎖に反対した。
これにより、外国人投資家が、まだベトナム証券市場の発展に
大きな期待を寄せていることが明らかになった。


VEILはベトナム証券市場でも、最も歴史の古い大規模投資ファンドである。
現在のVIELの規模は4,180億VNDで、
ベトナム証券市場最大のファンド管理会社、
Dragon Capitalの管理を受けている。
VEILの他、Vietnam Growth Fund Limited (VGF)も
引続き投資活動を行うよう株主からの合意があった。

Richard McKegney-VEIL会長は、
こうしたファンド存続を望む声から、
ベトナム市場の発展力への期待が現れている、と分析している。
現在活動しているVIEL、VFG両ファンドは、
様々な困難を乗り越え、ベトナムでの活動を維持してきている。
また、他の外国投資ファンドなども設立が続いている。

先日、ベトナム市場向けの投資ファンドが新たに設立された。
ベトナム軍隊銀行(MB)とJapan Asia Holding Group (日本)間で、
MB Japan Asia Fund (MBEF1)開設に関する合意が結ばれたのだ。
このファンドは、当初規模が2,000億VNDで、
今後1兆VNDに増資予定である。

MBの役員によると、MB Japan Asia Fund設立は、
MB Capitalを始め MB Groupの戦略の一環であるという。
最終的な目的は、MB Bank顧客に対し、
財政商品、付加価値の商品を提供することにあるという。

その他、ベトナム最大投資ファンド管理会社、Dragon Capital (DC)も
先日「清潔投資ファンド(CDF)」を設立した。
このファンドは、ベトナムのリサイクルエネルギー、清涼水、
廃棄物処理を対象とする地域投資ファンドである。

こうした外国投資ファンドの動きは、
間接投資の新周期の兆しである、との見方があり、
新しいFIIブームが起こりつつある、との予測もある。
ベトナム国家銀行によると、
間接投資資金は2009年赤字だったが、現在は黒字傾向にある。
第2四半期中、外国投資家はベトナム証券市場で約5億USDを純購入している。
上半期のFII資金は18億USDの余剰が発生した。
(前年同期時4.92億USDの赤字)

国家銀行は、これらの理由について、
これは年初、政府が国際市場に向けて
10億USDの国債発行に成功したことによる、と分析している。
この国債発行による調達資金を除くと、
上半期で外国投資家は、ベトナム証券市場(未上場市場含)で
約8億USDを純購入しており、その額は第1四半期だけで2.9億USDに上る。

最近の外国投資家の動きから、今後(2011年以降)、
FIIの「第3波」が発生することが予測されている。
FII導入の動きは、今後のベトナム政府の
政策運営、国営企業の民営化、企業改善と緊密に関係してくるだろう。



投資紙 2010年7月19日

« UPCoM 自動取引へ移行 | メイン | IDG 2ベンチャーキャピタル新設 »

    ・本資料に記載された情報の正確性・安全性を保証するものではなく、
     万が一、本資料に記載された情報に基づいて
     皆さまに何らかの不利益をもたらすようなことがあっても 、一切の責任を負いません。
    ・本資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、
     投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。
    ・本資料の全部または一部を無断で複写・複製することを禁じます。

運営会社編集方針お問い合わせプライバシーポリシー