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2010年08月30日

国債 発行停止


7月29日に3年期限国債の年利が9.8%に下がった後は、
国債金利が最低限に達したようで、それ以上は下がっていない。


上記の入札において、3年期限国債の購入申請額は
4兆1500億VNDだが、3000億VNDだけが落札となった。
落札金利は財務省により規定された最高金利である。
近頃、財務省が徐々に最高金利を減らしているが、
金利が下がり、売却数も減っている。

特に、機関投資家が10年期限の債券を購入申請せず、
5年期限の債券も3500億VNDしか売れなかった。
7月15日の発行金利と比べて、5年期限債券の金利は
年間10.3%から10.4%に上がった。

発行数の少ない債券の発行保証の状況はさらに悪い。
7月20日と8月2日の発行保証では1単位も売れなかった。
実際、国債の購入需要はまだ高いが、
財政機関と銀行が短期期限にしか注目せず、低い金利しか認めない。
この考え方が財務省の年間債券発行計画に影響を与えている。

つい先日、2010年に発行する予定の100兆VNDの債券のうち
40兆VNDだけ、年初7ヶ月は発行に成功した。
60兆VNDの債券を発行するためにまだ4ヶ月ぐらいあるが、
実現の可能性は低いだろう。

金利が低い理由以外に、国債の魅力がなくなったもう一つの理由は、
多くの経済機関、企業が短期社債(12ヶ月~36ヶ月)を
競争的な金利で発行したことにある。
8月16日にVinalinesは3年期限の1兆VNDの社債発行に成功した。
この社債は1年目に年間14.5%、2年目と3年目に12ヶ月の
平均預金金利に0.035%を足すことになる。
国債金利が低くなると、発行できないが、国債金利を上げると、全体の貸出金利を下げることができない。
2010年の第2四半期だけで10兆VNDの社債発行に成功。
Song Da会社は1兆5000億VND(年間金利が15%)、
電力会社は2兆VND、Vinaconexは1兆VND、
Sai Gon証券は2兆VND、Vincomは1兆VNDを発行した。

多くの上場企業が、株式の時価総額が減ることを避け、
資金調達のために債券を発行する方法を選んだ。
ホーチミン市ハウス開発商業銀行、BIDV、VPBank、
Vietinbank等の商業銀行はの6月と7月に
年間12.5%~13.5%の金利で社債を発行した。
当然、国債の信用性と安全性が社債より高いので、
国債は必要な時にオープン市場で取引手段として扱われているが、
この強みが、金利の圧力で譲歩しなくてはならない状況になった。

なぜ、企業が高い金利で払わなければならないのか。
それは、社債発行が現在の銀行内の金利に関する合意と
別ルートで資金を調達する方法であることと、
Vinashinの案件後、各金融機関が社債の国債を発行していないためだ。

もっと深く考えると、オープン市場で金融機関の取引の需要が減っているため、
国債に対する需要も低くなっている。
銀行は6ヶ月前の様にオープン市場から2週間~4週間期限の資金を
必要としなくなった。多くの銀行ではVNDの貸出成長率が低い。
また、調達金利が高いため(年間11%以上)、数社の銀行では
資金が余る状況になっている。

資金が余るから国債を購入することが
イールドレシオで有効的な方法ではない。
国債金利が低いと、発行できないが、
国債を売るために金利を上げると、
全体の貸出金利を減らすことができないので、
この問題は徹底的に解決できない。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2010年8月30日

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