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2011年02月11日

ベトナムへの外国投資、資金導入が継続中


ベトナム上場市場への外国投資家の純購入総額は
2010年で16.2兆VND近くになり、前年より4.8倍も
上昇している。


外国のマスメディアは、マクロ経済が不安定なため、
外国投資資金が新発展市場から撤退していると発表した。
2月10日には外国投資家が15日ぶりにベトナム証券市場で
株式を純売却した。

鈍化をたどる新発展市場の成長

今週明けに外国のマスメディアは70億USDの投資資金が
2月の1周目中に新発展市場より撤退したことを報じた。
今回の撤退はこの3年間で最大の規模となっている。

Reutersは年初から現在まで、外国投資家が連続的に
インド、タイ、インドネシアの証券市場から投資を撤退し、
年初の2ヶ月で新発展国の21証券市場のMSCI指数は
2%の下落を示したが、発展国における24証券市場の
MSCI指数が4.6%の上昇となったことを伝えた。

Morgan Stanleyの統計を見ると先週、機関投資家が
インドネシア、タイ、そしてフィリピンの証券市場から
6,800万USDを換金したが、先々週の2.69億USDより
低い数字となった。フィリピンとインドネシア市場では
それぞれの換金額が6,500万USDと2,100万USD。
外国の投資家は2010年の末よりタイ、インドネシア、
フィリピンの証券市場から17億USDを換金している。

Bloombergはアジア、中東諸国の投資資金の出入りについて、
2月上旬から現在まで、韓国およびフィリッピン市場への
純導入資金がマイナスの状況であると報じている。年初から
今までで外国の純導入資金がマイナスとなっている市場は
インド、インドネシア、フィリピン、タイなどである。
Abu Dhabi、台湾などの市場に導入される資金は非常に少なく
数百万USD程度にとどまっている。

外国機関の分析では、インフレが新発展市場の成長にとって
大きな対面問題と考えられる。中国中央銀行はこの4ヶ月間で
公定歩合を3回も上げざるを得なかった。原因はインフレの
上昇を抑制できる新発展市場がほとんどないことである。
先週、IMF第1副社長のJohn Lipsky氏は新発展市場に対して
可能な限りの対策を実施したが、中でも通貨政策と予算政策を
適用している国が多い。

外国投資資金の導入状況は悪化していないベトナム市場

外国投資家は2月10日にベトナム証券市場で約71.8億VNDを
純売却した。内訳は相対取引を含むHOSEでの純売却額が115.3億VN、
HNXでの純売却額が43.5億VNDである。年初の2ヶ月間で
外国投資家の純購入総額は1,798.8兆VNDとなっている。

2010年はベトナム証券市場が16.2兆VNDという外国投資家の
記録的な純購入資金を受け入れ、2009年より4.8倍も高くなった。
新発展市場とベトナムへの外国投資の導入額は他の発展市場より
かなり少ないが、ベトナムから大量の資金が換金される傾向はない。
原因の一つとしては為替レートの問題で、外国投資家の換金が
まだ困難なことが考えられる。

インフレ上昇を含むマクロ的要素が不安定だというリスクが
新発展市場の共通点だが、ベトナムでは特に為替レートのリスクが
あるため、外国投資資金の導入が制限される。政府の政策実施に
冠する予測が困難なこととVNDの格下げが外国機関投資家にとって
一番大きな懸念となるため、外国投資資金の導入が制限されるが、
一方で既に導入された外国投資家はリスクを認識しており、共存が
成り立っている。


Vneconomy.net 2011年2月11日

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