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2009年04月25日

資格社会ベトナム ~MBAの認識、就職環境~


取得の目的
業務上、必要な知識の取得。
MBA取得の目的は、その後の業務に活かすことである。

MBAコース入学のため熱心に試験勉強をし、
入学後は、仕事の成果となるよう熱心に勉強すべきだ。

ベトナムでの位置づけ

しかしながら、多くのベトナム人にとって、MBA取得目的は上記の範囲でない。
大学卒業後即就職し、その後、状況に不満を感じると、大学院進学という理由にて退職をする。
ここで大学専攻科目を大学院でも続けて学ぶ者もいるが、MBAを選択する者も多いのだ。

「大学院を出て、MBAを活かした仕事をしますか?」
この質問に黙ってしまうMBAホルダーも多いそうだ。
MBA取得後結局、前と同じ仕事をやるパターンも珍しくはない。

MBA取得~その理由とは
① 多くの企業(特にベトナム企業)は証明書を重要視。
   高学歴の証明書、外国語の証明書(実力はさておき)等。
   立派な証明書=書類選考通過の可能性大。
② 本人のプライド。
   MBAホルダー=自分のブランドアップ。
③ 経済的、時間的にゆとりがある。
④ 現在の仕事に不満を持っている。

取得のその後~就職事情
MBA取得後、就職が出来ない場合が少なくない。
雇用側は、MBAというだけで給与を多く支給しなければならない。
しかし、実力の程は不明、リスクを犯すよりははじめから採用しないのだ。
逆に、応募側は、MBAを持っているので、レベルの低い仕事を受け付けない。
この不一致が、彼らの就職困難を導く。

不一致を防ぐために
① 雇用側の対応
   実力の見極め。
   証明書信仰をやめ、良さそうな応募者がいれば面接、
   本人の実力を見定めて採用をすること。

② 応募側の対応
   目的の明確化。
   自分が何をやりたいのか?MBAは本当に必要なのか?
   仕事に不満を感じたり、時間やお金を無駄にしないためにも
   目的を明確にしなければならない。
   MBA=ブランドアップではなく、実力が大事であることを認識すること。

日本語でいうところの徒花に実はならぬ、であろうか。
そして今日も私は、人事担当として、にこやかに応募者を見定めるのである。

(ホン)

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