ブルーチップ ベトナム投資ニュース

Alan Greenspanは、
ベトナム政府による経済政策は正しい、と協調すると共に、
各国営グループの権力を、大幅に抑制する必要があると指摘。
成長率をもっと下げる必要がある、と語った。
アメリカは、ベトナムがこの難題を解決できると確信しており、
ベトナムをアジア・太平洋地域の大きな経済国として評価している。

会談の冒頭、ズン首相は、ベトナムの経済状況を説明。

首相によると、ベトナム政府は、
インフレ抑制やマクロ経済の安定化、社会福祉の確保を、
優先すべき目標と考えている。

これらの対策により、
年初の6ヶ月で、ベトナムのGDP成長率は6.7％～6.8％に達し、
今年のGDP成長率も7％（対前年比1.5％減）と予想。
輸出は、年初6ヶ月で30％増加し、
輸入超過は第1四半期の70％から49％（6月）に下がった。
FDIが急速に増加し、投資申請額も300億ドル以上。
前年同期の2倍となった。
6月のインフレは、5月から急速に後退し、
消費者物価指数の上昇率は3.9%から2.2%に下がった。

ベトナム政府は、今すぐにインフレを抑制することは不可能で、
2009年末までに10％以下に抑えることを目標としている。

首相はAlan Greenspan氏に、
アメリカ経済、世界経済の評価、及びベトナム経済に対するコメントを依頼。

Alan Greenspan: まず、ベトナムの経済状況だが、
アメリカは、ベトナムを、アジア・太平洋地域の大経済国として評価しており、
ベトナムが昨今の問題を解決できると確信している。

今、ベトナムが直面している問題は、強い圧力による問題である。
2007年より投資資金が大量に導入されたことが、
為替レートに圧力をかけ、
ベトナムドンに対する圧力を減らすために、
外国投資（直接と間接を含む）をしなければならなかった。

中国、ロシア、その他の国と同様に、
ベトナムは導入資金を厳しく管理できていない、
信用成長率が急速に伸びているため、
需要に対応するための輸入ニーズも高まる。
また、世界中で原油価格の高騰と、インフレも急上昇している。

本当に必要な対策は、ベトナムが実施している予算の支出削減や、
中央銀行の信用成長を減らすことである。
ベトナムには記録すべき歴史的な勉強がある。
それは強い方策で、直ぐに解決できないと、状況がますます悪化し、
10年前のタイと同様になってしまう。

ベトナムの成長率について、
先ほどズン首相は、7％を予測しているとしたが、
もっと下げる必要がある。
この成長率を維持すると、各投資家に対し、悪い指標となる。

1970年末、アメリカのインフレも高く上昇、
政府のコントロール能力を超えたので、
FEDが金利を上げなくてはならなかった。

ベトナム経済は、まだ、安い人件費を利用することができる。
中国などの他国が、この段階を越えたので、
今、実際の生産能力で競争している。

ズン首相は、2009年末にマクロ経済を安定させるために、
非常に努力していると述べたが、
ベトナムはこれらの対策を、もっと健全化する必要がある。

私の考えでは、インフレはベトナムにとって新しい問題ではく、
この20年間、ベトナムは様々な難題に直面した。
経済規模の縮小を承認するなど、
政府がもっと積極的に行動しなくてはいけない。
状況が安定すれば、ベトナムは、以前と同様、急速に発展することができる。

現在、ベトナムは、ロシア等の国に対して、有利な立場にない。
これらの国は、原油価格の値上げにより、大きな利益を得ている。
ベトナム政府は、今の対策を引き続き実施した上で、さらに、
大手国営グループに対し、権力を制限する対策を実施する必要がある。
これらのグループが大量に投資すると、
中小企業の活動に影響を与え、
中小企業及び経済全体の創造、活発性を制限するからだ。

世界全体の経済は、今までにない状況になっており、
新しい問題も出ている。

アメリカでは、信用危機の直前、
8月に、非金融活動が広く行われた。
長期的な預金金利が低く、借金に対して悪影響を与える。
資金借りの需要も低い。

信用危機が起こり、借金がないため、
非金融活動の市場の売上がかなり減った。
発展国が成長できない、あるいは、2008年年初より
衰退段階に入る可能性も出てきた。

ただ、現時点ではアジアが積極的に回復に向かっている。
中国ではインフレが抑制し始め、食料品の値上げもストップした。
ただ、タイ、フィリピン、インドネシアが経済成長目標を
かなり下げなくてはいけなかった。
特に、この2ヶ月でインドネシアのインフレは10％以上に上昇。
世界全体の経済が衰え、インフレがどこでも起こっている。

アメリカがマイナスの成長に対面する可能性がある。

ズン首相: 今年、世界全体の経済成長は何パーセントになるか。

Alan Greenspan: 現在は、具体的な数字を教えられないが、
結論を出すにはまだ早すぎる。
ただ、今年の世界全体の経済成長は、去年の半分しかない。
これは新発展国の経済回復可能性やその影響をまだ計算に入れていない。
2年前の世界経済成長が、史上最高だった。

ズン首相: アメリカ経済はどのようになるか。

Alan Greenspan: アメリカの主な問題は、
不動産市場が今までなく衰えていることで、
不動産の価値が、アメリカの消費者の支出に影響を与えている。
現在、アメリカの不動産の総価値は約20兆ドルであるため、
25％値下げすると、アメリカ経済も直ちに5兆ドルを損失する。

このことは、アメリカの消費者にも大きく影響を与える。
国民消費の15％が、不動産売買による利益であり、
85％が収入からである。
アメリカ国民の消費は削減されており、
現在は、まだひどい状況にはなっていないが、
この2ヶ月で消費者購入税の返還ファンドとして約1000億ドルを支出。
消費者が売買の利益を期待できるので、
まだそれほど支出を削減していない。

ただ、どんな方式で計算しても、
来年アメリカ経済成長は0になる。
したがって、これらのことは意義がない。

ズン首相: 今年アメリカ経済成長率がいくらになると予想するか。

Alan Greenspan: 1％になる可能性が高い。
来年は、成長率が0％～1％、マイナスになる可能性もある。
今年と比べて状況が良くなる可能性はあるが、高くは上昇しない。

ズン首相: いつアメリカ経済が回復するか。

Alan Greenspan: アメリカ不動産市場の衰退がストップした時、
アメリカ経済が回復する。
2008年末又は2009年年初に値下げ傾向に歯止めがかかり、
徐々に安定に向かうだろう。
この理由は二つで、高いインフレ上昇と信用危機だ。

アメリカ不動産市場の危機：政府が何もできない。

ズン首相: アメリカ政府の不動産市場対策はどのようになるか。

Alan Greenspan: 政府は何もできない。
この危機は不動産市場に周期的に起きている。
売却が多すぎるので、市場全体に影響を与えている。

解決方法は需要を高めること。
今は銀行や政府の売却数が多すぎのため、
需要を高めるための対策の効果が出るのは、来年の春だろう。

もちろん、政府が支援しなければならないことではあるが、
購入者がしっかりとローンを返済すべきことだ。

不動産市場が良くならないと、世界経済も回復しない。

ズン首相: 将来のアメリカの経済発展展望について教えてほしい。

Alan Greenspan: まず、不動産問題を解決しなければならない。
私は、アメリカ経済は2010年までに回復できないのでは、と考えている。

世界経済も同じで、不動産市場のバブル崩壊ともに、市場が暴落した。
不動産市場に回復の兆しが見えないと、世界経済も回復できない。
ホーチミン不動産もかなり値下げしているようだが、
それは地球全体の状況だ。

各政府が為替レートの問題をなかなかコントロールできない。

ズン首相: 現在、アメリカが、弱いドル政策を適用しているが、
いつ、アメリカ政府がドルの相場を取り戻せるのか。

Alan Greenspan: 現在、各国が為替レートの問題をコントロールできず、
外貨取引量が非常に多い。
10年前、政府は、政策で効果的に干渉できたが、
今は取引量が膨大で、何もコントロールできない。

例えば、日本は2004年より、大きな外貨予備資金を持っている。
つい最近、日本政府が不況対策に膨大な外貨を利用したが、
効果的ではなかった。

ズン首相: 最後に、世界の原油価格は今後どのようになるか。

Alan Greenspan: 現在、様々な要素が原油価格に影響を与えている。
主に原油の保管と投資であるが、消費が急増し、
各国が保管量を拡大。価格の投機もあるが、生産が需要に対応できていない。

したがって、ガソリンや原油の保管需要が増加したが、
生産量は、以前と同じなので、値上げの圧力をかけている。
生産に関する資金が、原油の生産・加工のインフラ開発に、
まだ効果的に投資されていない。

原油価格が、1基あたり20ドルから30ドル、40ドルに値上がりし、
投資家オイルの値上げのストーリがまだ長いと感じる。
2004年、原油が高騰したが、金融ファンド、銀行が原油に投資。
今日まで、世界全体の原油保管量が50億基である。

世界の原油が値上がりし、保管量がこのように多いので、
需要を下げる方法を考えることになったが、
原油価格が投機者の期待に反して上昇していない。
全体の傾向が原油価格を上昇させる。
ある時点で、投機者が、利益を実現するために原油を売却するので、
原油価格も値下がるだろう。

* 18年連続アメリカ保管局会長（FED)を務めるAlan Greenspan氏は、
1991年～2001年10年連続、
アメリカ経済の安定的な発展に対し大きく貢献したと登録された。
これはアメリカの戦後初めてのことである。
Alan Greenspanの「時代」、
アメリカの GDP成長率は平均3％。インフレも約3％。
アメリカ経済システムの管理技能の面で「不思議なもの」になった。