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2009年04月13日

09年第1Q ベトナム経済は回復傾向


2009年第1四半期末、
国際経済衰退の背景下において、
ベトナム経済は安定性が維持された。
年初3カ月でのGDP成長率は3.1%と、
前年同期(7.49%)より低いものの、
世界の成長率プラス12カ国の
一つに挙がっている。


健闘したベトナム
第1四半期のGDP成長率は3.1%にしか過ぎず
これは、近年で最も低い数字であるが、
世界的な経済衰退の背景下にも関わらず
ベトナム経済に悲観的なシグナルは見えない。
今年の予算支出赤字をGDPの8%程度に抑えるため
国債を39.7%から45.8%に増やす可能性もあるものの、
2010年には45.1%に引き下げられる可能性もある。
従って、今年の国債は、
政府のコントロール範囲内に抑えられると見られる。

商工省の報告によると、
年初3カ月での全国の輸出総額は135億USDに達し、
前年同期より2.4%増加した。
この増加率は低いものの、
近隣諸国と比較してよい成績である。
例えば、シンガポールは23.7%減、
中国25.7%減、タイも11.3%減らした。
このように、輸出は困難な状況であるが、
国内消費が政府の政策により
急速に拡大している(約22%増加)。

このような成果に達するため、ベトナム政府は、
生産、輸出分野の促進に対して特別な関心を払い、
輸出減少の防止や経済成長の維持、
社会福祉保障に対する緊急対策を実施した。
具体的には、経済成長低下防止のため、
政府は企業支援のための、
税金の減免、納税期間の延期などの、
さまざまな金融政策を実施する一方、
為替レートの柔軟な調整政策、
企業の営業生産活動に対する金利支援政策、
通関手続きの簡易化、
税金の返済手続きの簡易化などの対策を行った。

低所得者、失業者に対する優遇策
有効的な政府の需要拡大対策として
金利の4%支援対策、中小企業の所得税30%減少対策、
数種類の商品・サービスに対する
付加価値税50%減少対策、
緩和的金融政策のへ変更、
USD/VNDの為替レートの変動枠を拡大などがある。
これらの政策は消費者を支援し、
資金調達の機会を拡大し、
国内外の投資活動を促進することができる。
ただし、今後、政府は、
外国投資を調達するための政策や
輸出を促進するための政策、
金融分野や銀行、観光やサービス分野の売上を
増加させるための対策を
考える必要に迫られる。
また、国家予算の赤字減少のために、
国内資金の使用を最大限に制限する必要もある。

専門家の考えによると、
今後の経済成長展望は楽観視できないが、
ベトナム政府の適切な金融政策の
長期的な実施が効果を現し始め、
ベトナム経済は回復基調になっている。
2010年の国全体のバランスシートが
プラスになることで、
FDIおよび外国の間接的投資が急速に増加するなど、
投資家の信頼回復も期待される。

ベトナム経済、第2四半期も
引き続き困難な状態を脱しないが、
国際経済の影響および政府の政策運営能力により
大きく変化すると思われる。
また、第2四半期にGDP成長率は
第1四半期よりも高いと予測される
(計画投資省の予測は約3.5%~4.2%)が、
これは、政府の投資・需要拡大対策の
実施結果にも左右されるだろう。



新ハノイ紙 2009年4月13日

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