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2009年10月23日

年末にかけての金融政策 厳重策の可能性薄


現在の外貨準備状況と資金貸出成長状況に関して、
ベトナム国家銀行総裁は、
「新たに外貨借入れを行い、金融政策は当面厳重策をとらない」
との方針を示した。


10月21日午後、国家銀行は、
今後の金融・為替レート政策の調整に関する情報を発表した。

これ以前にも国会において、関係するデータの発表も行われている。
政府の報告によると、外貨準備資金は、
12週間に渡り輸入額を確保する規模で維持し、
国会経済委員会は、年初9ヶ月の資金貸出成長率が
29%に達すると報告した。

新しい外貨借款も

国家銀行は、経済危機がベトナム経済に及ぼした影響について、
特に、輸出分野へのダメージを挙げている。
昨年と比べ、今年の輸出は約9.9%減となり、
在外ベトナム人の送金も約15%減となることが予測されている。
この下落は、全体の収支にも影響を与え、
為替レートに圧力をかける結果を招いている。

政府の報告によると、
2009年の経常収支は-65億USD、
資金収支が+73億USD、
全体収支が-19億USDとなっている。

ただGiau総裁によると、現在、外貨の為替レートは安定している。
外貨財源を補足するため、
現在、国家銀行と各関係機関は各国際金融機関と交渉を行っているという。

ベトナムはADBの周期危機防止支援基金(CFS)から、
5億USDを借入したばかりである。
日本政府からも5億USDを借入しており、
今後3年間で、優遇金利制度で毎年10億USDを借入すると共に、
貿易金利の資金源確保にも繋がった。

世界銀行(WB)と国際通貨基金(IMF)の例年会議では、
ベトナムはWBから経済危機回復を目的として、
10億USDを借入することができた。
その中の5億USDは2009年中に出資される予定となっている。

国家銀行総裁は実際の成果を報告した。
金融対策が一定の成果を残し、
7月から現在にかけて外貨の流動性もかなり改善されており、
外貨の貸出資金は年初の-2.5%から+6.5%に上がった。

金融政策 厳重策の可能性なし

為替レートに関する情報の他にも、
国家銀行は注目すべき情報をいくつか発表している。
例えば、2009年のインフレは7%と予測していることから、
現在から年末にかけて、厳しい金融政策が実施される可能性は
排除されることになる。
国家銀行は公定歩合を14%から7%に、
準備資金率を11%から3%に引き下げるなどの政策を採っている。

「国家銀行は今後も、柔軟に
海外とベトナムの経済変動に適合する金融政策を実施していく予定。」

資金貸出成長率がこの数ヶ月、徐々に減少傾向となっている。
2009年第2四半期は資金調達が10.65%増となり、
資金貸出も12.45%の成長率となったが、
第3四半期に入り、資金調達成長率は4.45%に留まり、
貸出成長率も7.58%となっている。
中でも、この6週間の資金調達は1.6%となっており、
現在から年末にかけて2.7%に留まる見込みとなっている。
規定の準備資金や清算用の準備資金を引き当てると、
貸出用資金は2.1%増に留まる結果となった。

また、貸出金利と調達金利の差はわずか1.75%で、
年末にかけての資金貸出活動が、
急成長する可能性は低いと予測されている。



Vneconomy.net 2009年10月23日

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