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2010年03月26日

大規模国営会社 民営化へ課題山積


大規模国企業の民営化の延期が何時まで続くのかは、未だに不透明である。
ベトナム紙加工会社(Vinapaco)、ベトナム繊維公社(Vinatex)、
ベトナムガソリン公社(Petrolimex)、Mobifone等
大規模国営会社が民営化を成功させるには、
現在まだまだ困難な状況にある。


Vinapacoの民営化とHNX上場計画は、
今年第1四半期中に行われる予定となっているが、
この計画は破綻する可能性が非常に高い。
Do Xuan Thu-Vinapaco会長によると、
政府はVinapaco民営化計画を中止し、
7月1日までに企業法に基づき、有限会社に変更することを指導したという。

Vinapco民営化の実施が困難であることに対する意見は様々あるが、
主な問題は各林業子会社の時価計算の困難さである。
子会社は主に植林企業であるため、
作業は現地住民と連携して行われており、
企業資産を正確に計算することが難しいというのだ。

その他、国営企業はどうか。
Vinatexも、子会社の民営化を促進できないことを理由に、
民営化が延期されている。

Le Quoc An-Vinatex会長によると、
現在、子会社の民営化はほぼ完了しており、
現時点までに3社が民営化、今年6月までに全て完了する予定だという。

しかし、2011年以降どのタイミングでVinatexが民営化されるかは、
経済状況、証券市場の変動を見てのことになる。
状況によっては、この不安定要素が民営化計画自体にも
影響を与えることになるだろう。

先日政府は、今年中にPetrolimex、Mobifone、
BIDVを民営化すると発表し、投資家業界の注目を浴びた。
この計画が実現すれば、国営企業全体の民営化も
急速に進むことになるだろう。

ある調査によると、上記国営企業3社のうち、
IPOに向けて積極的に準備を進めているのはPetrolimexだけだという。
特に2月1日、商工省はPetrolimexの民営化計画を認可している。

商工省職員によると、商工省企業改善委員会と
Petrolimex民営化実施委員会が、民営化に向けた協議を行っているのだという。
ただ、Petrolimexの様な大規模企業は、
企業価値の計算も複雑であり、時間はまだまだかかりそうだ。

また、MobifoneとBIDVの民営化は、煮詰まったとは言いがたい状況である。
通信情報省は政府指導を待っている状況で、
政府からの指示が出れば、各関係機関と協力し、
民営化を展開する予定となっている。

国営企業民営化に関する問題について、
Vu Van Ninh財務大臣は、
企業の財政状況と企業価値の確定が非常に複雑である、と回答した。
その他、戦略投資家の選抜も非常に困難な状況である。
証券市場の回復も安定しているとは言い難く、
民営化に深刻な影響を与えることとなっている。

このような課題を解決するため財務省は、
100%国営企業の株式会社への変更に関する議定No. 109/2007/NĐ-CPの、
修正を行っている。

修正案には、戦略株主に対する株式売却についてや、
企業価値の計算方式等について新しい規定を設けることになっている。
この案は6月中に完成し、政府に提案される予定である。
この修正案をもって、国営企業民営化問題の解決が期待されている。



証券投資紙 2010年3月26日

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