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2010年06月15日

「華やかさ」好むベトナム


ベトナムは最低所得国層から脱したばかりだが、
国会議員はただちに「華麗」な案件について協議した。
典型的な例は、1,570キロメートルの南北高速鉄道の建設計画で、
この投資総額を560億USDと見込んだ。


現在、世界で高速鉄道を整備しているのは約10カ国。
ベトナムの計画は、資金不足ではなく、経済発展に対する効果や、
国民の必要性を検証して、まだ然程整備する必要がないと判断した。
ベトナムでは農村で、竹橋がまだ多く存在し、
国民にとってまだ非常に困難な状況にある。

この様な現状で、ベトナムはまず国民の生活を向上させるために、
橋を優先的に建設するべきとした。
外国からの借款で高速鉄道を建設することは、
実際の状況と釣り合わない。
多くの経済専門家によると、国民の生活が改善されるであろう10~15年後に、
高速鉄道の建設について協議してもまだ間に合う。
現在、既存の鉄道を現代化すべきだとしている。

全世界の高速鉄道の長さは約1万キロメートル。
1位は日本で、2,590キロメートル。
アメリカが440キロメートルで世界第7位(元の鉄道上に整備された)。
そのため、1,570キロメートルの南北高速鉄道の建設計画が成功すれば、
ベトナムはこの分野で、日本・フランスに次ぎ、世界第3位になる。

ハノイの拡大も「何でも1番」という心理の現れである。
3,330Km2の面積と645万人の人口により、
ハノイ市はベトナム面積で最大都市となり、
人口面でもホーチミン市の次に大きい都市であるが、
技術・社会のインフラ整備、労働能力、国民の生活基準に関する問題が、
まだ沢山存在している。

アメリカは、非常に裕福な国で、GDPは年間15兆USD(ベトナムの150倍)、
面積982万Km2(ベトナムの30倍)、人口3億人(ベトナムの3.5倍)であるが、
首都ワシントンは177Km2(ハノイ首都の20分の1)、
人口60万人(ハノイの10分の1)しかない。

世界一広大な国、ロシアも同様である。
1700万Km2以上の面積と1億4500万人の人口を有する国だが、
首都モスクワが1,080Km2(ハノイの3分の1)しかない。
近隣国のタイは、面積がベトナムの1.5倍だが、
首都バンコクはハノイ市の半分である。

これらの情報を見ると、各国の首都は、面積と人口ではなく、
国民の生活基準、社会福祉、環境保護等の面で比較されている。



サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年6月14日

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