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2010年12月15日

汚職の温床 ODAの待機資金


Saigon Hanoi民間商業銀行株式会社(SHB)の、
ODA借款関連の10兆VNDの預金案件を通じて、
現在のベトナムの、
ODA案件の実施遅延の原因を、確認することができる。


ODAをはじめ、外国機関の委託資金の運用状況の悪さが、
多くの機関、地方で目立っている。
ODA案件の実施が遅れる原因は様々だが、
中でも多いのが、土地立ち退き、移動の遅れ、
設計審査・入札書類の認可に関する手続きの煩雑さ、
投資主の管理能力の弱さ等である。

ただ、その中で余り言われていないのは、
ODA援助を直接受けて管理する、地方行政についてである。
これらの機関は、出資時期の遅れている資金を
銀行に預け金利を得ている。
発生した金利は明確に計算されていないため、
ODA援助の審査の目の届かないところで、
汚職、浪費などが発生している。
出資時期が遅れると、発生する金利は徐々に大きくなるため、
これらの行政機関は、ODA案件の実施の促進をしない。
結果ODA実施が遅れれば、
そのODA案件の財政効果と経済効果に影響を与えるとともに、
関連案件及び継続案件にも影響を与えることになる。

この状況に連なる大きな原因は、
ベトナムは地方行政、地方機関に対して
ODA資金の管理・使用の分権を促進しているが、
これら機関の専門力が低く、
管理機関との連携体制もまだないため、
監査、実施、報告がきちんと行われていないことにある。
法律面の整備も不十分であるため、
各地方が独自のやり方でODA資金を管理しているのだ。



Sanotc.com  2010年12月15日

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