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2012年01月09日

輸入品の優遇課税措置 2012年も加速


2012年も引き続き、ベトナムへの輸入品には、
さまざまな免税が科せられることになる。
その中には、貿易協定に基づいて免税される商品も多い。


貿易協定については、ベトナムは日本とVJEPAを締結している。
アセアンとの貿易についても、
アセアン自由貿易エリア(ATIGA)を実行するため、
段階的な免税を行っていくことになっている。
数年前はアセアン地域内のFTA、
FTA アセアン・中国(ACFTA)、
韓国(AKFTA)、FPTアセアン・日本(AJCEP)、
FTAアセアン・オーストラリア・ニュージーランド(AANZFTA)、
FTAアセアン・インド(AITIG)も締結された。

現在、アセアン地域から輸入される商品の多くが免税されている。

財務省によると、ベトナムは今後、
9,368種の商品に免税していく予定であるという。
また、2012年1月1日から2014年にかけて、
2008年~2013年まで行われてきた
特別課税措置CEPT/AFTAに関する
決定No. 36/2008/QĐ-BTCに基づいて、引き続き免税を適用していく。

ただ、更新案によると、
2012年中に、1,600種については、
5%に替り0%に減らされる予定である。
水産物、ゴム製品、繊維・縫製、IT、医療製品、
木材、電化製品等の輸入税も免除される。

その他、制約によると、
2012年中にアセアンから輸入される農産物への課税を、
半減させる予定であるとのこと。
具体的には鶏肉、玄米、ミカン、豚肉製品(ハム等)、
牛肉製品の輸入税が、
10~20%から5~10%に減税されることになっている。

上記課税制度の適用条件は、
アセアン現地生産比率が40%を占め、出産証明があるものに限られる。
その他、非関税エリアで生産された商品も、
この優遇課税の適用を受けられる。

中国製品に対しても200種の商品について、減税金する。

ベトナムが輸入している中国製品について、
2012年中に200種についての税金が
5~10%減らされることになっている。
残り8,700種の商品については現状維持の予定。
最も大幅な減税となった商品は、
調理用工具、電化製品、流し台、便所、
陶器の化粧製品、掃除機、5tトラック、バイク、自転車である。

税率が15%から10%に減少となった商品は、
お米、植物油、ミネラルウォーター、
ソフトドリンク、化粧品、鉄製品(鍵等)、湯沸かし器等である。

また税率が15%から5%に減らされた商品は、
webcamとカメラである。
その他、扇風機は20%から15%に減らされた。

ベトナムはFTA ASEAN・中国が締結した2004年以降の、
5年間で輸入税の削減スピードが、ほかに比べると遅い国であった。
しかし2010年~2015年にかけて、そのスピードは多少加速する。
2008年1月1日以降、
ベトナムは未加工の中国産農産物に対して、輸入税を免除している。

その他、2011年4月1日から2012年3月31日まで、
日本から輸入された商品に対しても
税率を0.5~3%減少させている。

ただ、ATIGAとACFTAを比べると、
VJEPA、FTA ASEAN・日本、ASEAN・韓国の中で、
ベトナムの税金削減計画は少し遅れ気味となっており、
削減比率も低くなっている。
ベトナムが輸入する韓国製品に対して、
90%の品目に対する課税は2007年以降削減されており、
大半が2016年には免除に、
残りも2018年には免除される予定となっている。
日本の輸入品についても、
92%の品目に対する課税は2026年までに免除となり、
そのなかでも85%が2020年までに免除される予定となっている。
いくつかの商品は、AJCEPよりVJEPAの方が
大きく免除されているが、逆になっている商品もある。
財務省によると、2012年に
FTA アセアン・韓国で決定された税率は、
2011年の税率と同様である、とのこと。

その他、オーストラリア、ニュージーランドの製品は、
輸入税が平均5%減らされる予定となっている。
例えば、魚、野菜、果物、未加工のタバコ、
美用品、石鹸、衣類等である。
FTA アセアン・インドでは、
2012年中に多くの商品に対する輸入税を削減される予定だが、
前年比で見ると0.5~3%のみの減少に留まる。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2012年1月9日

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