ブルーチップ ベトナム投資ニュース

民間企業の活動に対する規定が緩くなった企業法が適用されてから
約10年を経て大きな変化があった。

ただ、ベトナム政府は国営企業に対する優遇措置は
維持している。

ホーチミン在住のNguyen Duc Tai氏は、年末賞与で、
妻に新モデルの携帯電話を購入しようと考えた。

一人当たり年間収入が約1100USDしかないベトナムでは、
携帯電話への投資は小さくはない。
そのため、同氏は500万ドンで最良のものを購入しようと考えた。

Tai氏は、「購入の際、2店舗を見て回ったが、
500万ドンでは良い物を買えないと言われ、困惑した。
店員が見せてくれたものの中で2台を選んだが、
それらは500万VNDを超えていた。
500万VND程度で10種類ぐらいの電話があれば、
良い買い物が出来るのに」と思ったという。

そこで、この35歳の男はビジネスチャンスに出会った。
「何か不合理だ」と思った男は、
「私はお金を持っていて、すぐに支払えるのに、
自分の欲しいものを見つけられない。
この携帯電話販売分野には穴が空いている。
自分でその穴を埋めよう」と考えた。

6年後、Tai氏は「The gioi Di dong（携帯電話の世界）」会社を設立。
ベトナムで最大の携帯電話販売会社になった。
同社は、9000万人近くの人口を有するベトナムの
中流階級のニーズに対応できたため、急速に成長した。

米栽培に依存したベトナム経済は今、急速に発展し、
街中では高級ショッピングセンターとハイビルが建設されている。
町は徐々に狭くなり、BMW、ロールスロイス等、
高級車も多く見るようになった。

近隣国の中国が貧困経済から消費社会に変化。
ベトナムも中国と同様の変化を期待している。
「携帯電話の世界」会社と同様の企業が、
ベトナム経済発展の先鋒に立っている。

「携帯電話の世界」会社は、ベトナム経済発展とともに成長してきた。
活動規模は7店舗から70店舗に拡大され、社員は4000人に増えた。
去年の売上は2倍に増加し、1億5000万USDになった。
今年の営業計画は、さらに去年の2倍。
2010年の純利益は500万USDに達し、
今年1400万USD（3倍増加）に達するのでは、
と期待されている。

ベトナムの発展していく様子は中国と似ているが、
中国より10年遅れている。
若手の営業社員、外国投資家は、中国で効果的に働いたため、
ベトナムでも期待されている。


Vneconomy.vn 2011年1月31日