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2009年06月16日

ベトナムマネジメント~企業は知的レベルの高い工場として捉えろ!~


人材戦略。
海外進出を成功に導くためには現地化、すなわち人の特性を捉え
組織化してゆくことが求められる。


高い離職率。高いプライド。進まぬ自己改善。
日系企業の現場では企業が教育しきれない“民族特質”にしばしばぶつかる。
特に変化の激しい、営業やマーケティングといった分野において、
“民族特質”を感じさせる事態を数多く見る事が出来る。

進出前のイメージ
高い識字率。勤勉。活気。若さ。=成長余力
セミナーに足を運び、視察に訪れたものは、
昨今の日本で失われた若さや活気の中に、
ベトナム成長の可能性を見出す。

優秀な人材を採用してみたけれど…
マネージャークラスに現地採用した人材
 ・有名大学及び大学院卒業
 ・留学経験
 ・語学堪能(母国語、英語、日本語…)
 ・複数の資格保持
 ・外資系企業での勤務経験
非の打ち所がない。
しかしながら、実際に業務を進めさせてみると、
計画通りに進まないどころではない。
組織だった贈収賄や利益相反等は監視しきれないほどある。

工場ワーカー
 ・高い離職率(月に5%はざら?)
 ・時間を守らない
 ・部品等を盗む
安い人件費の国の労働者は概してこんなもの。
割り切って工場労働者探しに、地方の農村に人材担当者を
日々走らせる。


“優秀さ“とは
日本的優秀さは、粘り強さ、責任感、勤勉、自己改善力、語学力。
どれも学業を通じて身についた“副産物”に人材担当者は魅力を感じ、
現場も業務遂行能力が高いことを評価する。

その一方で、ベトナム人の考える自らの優秀さ。
学歴。資格。履歴書。
会社を辞めてMBAや留学を選択する傾向も強いが、
自らのキャリアアップと関係なく、
ステータスUPのための資格取得的な意味合いが非常に強く、
彼らの考え方の一端を垣間見る事ができる。

“敵を知り、己を知らば、百戦危うからず”
本日は、優秀さの相違、考え方の違いをテーマに、彼らを知る事で、
その人事戦略の立て方の参考にしていただければ幸いです。

~背景~
需給関係からみた、強気な労働者
著しい経済を背景に、どこの企業も労働者の確保は
悩みの種である。
若い国であるが為に、管理職クラスの人材不足は著しく、
慢性的な供給不足が発生している。
高学歴者の強気な条件提示と転職の根本は、
このようなマクロ的事象故である。

社会主義=受身体質
ベトナム労働法を少し読んだだけで、労働者の権利が強すぎて、
その運用の難しさを理解する事が出来るだろう。
 高度人材に限らず、全ての労働者共通の認識。
“会社は何を与えてくれるのか”
度を越えた受身体質からは、到底自己改善や、自主性を
求める事は難しい。
社会主義故の弊害であろうか。



 (福田)

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