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2009年12月04日

銀行株式 急上昇の可能性低まる


この数日、銀行株式が非常に注目を集めたが、
短期間で急上昇する可能性は低くなってきた。


実際、多くの銀行株価が12月2日から下落している。
11月末から12月頭に、銀行株式が急上昇した原因は、
国家銀行が公定歩合を引き上げたことである。

これにより、各商業銀行は、
以前より1.5%高い金利で、資金を貸し出すことができるようになった。
具体的には、公定歩合が年間7%で適用される場合、
各商業銀行は公定歩合より50%高い金利(10.5%)まで、
資金を貸し出すことができる。
公定歩合が引き上げられると、貸出金利は最高で年12%に達する。

専門家によると、公定歩合が上げられれば、
銀行が前より資金を貸し出しやすくなる。
そのため、資金調達の圧力を受けて
多くの銀行が調達金利(預金金利)を上げざるを得ない状況となった。
中には年10%に上げた銀行もある。
また、貸出金利が10.5%以下に制限されるため、
各商業銀行の資金貸出は非常に困難になった。
今回、貸出金利の上限を12%に引き上げたことで、
今後、銀行の営業活動は明るくなるだろう。
そのため、投資家は銀行株式に大きく期待したのだ。

公定歩合が引き上げられたことで、
商業銀行の信用活動の問題は、改善されたといえばされたが、
大きくは改善していない。
理由は8%の公定歩合が12月1日から有効になるため、
新しい金利制度を適用できる期間は1ヶ月しかない。
時間が足りないのである。

また、金利は高く上がったが、
元の金利制度で適用された借金がまだ支払い期限になっていない。
そのため、2009年の銀行の業績は、以前の予測と余り変わっていないのだ。

また各銀行は、資金の流動性を確保するため、
他の投資ルートと競争して資金を確保している。
そのため、調達金利を上げる圧力を得ている。
また、各銀行間でも競争がある。

これらのことから、銀行株式への投資は
長期的にしか効果を発揮しない、
トレーダーにとってはリスクが大きい分野であるといえる。



投資紙  2009年12月4日

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