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2009年12月04日

2010年 成長原動力は内需


Standard Chartered Bankは、「2010年世界経済報告書」の中で、
ベトナムは来年、輸出成長率が鈍化する一方で、
外国投資資金は急増し、2008年と同様の金額になる、
との予測を示した。


経済成長 主力は内需

Standard Chartered Bankによると、
国内需要、特に国内消費が
2010年のベトナム経済成長の主な原動力となる、との予測を示した。
ベトナム政府は、2010年インフラ整備への投資を促進し、
経済成長の原動力を強化する狙いだ。
ただ、政府は国家予算の支出を厳密に管理するため、
インフラ整備への投資も制限されることが懸念される。

2010年は、ベトナムの主な輸出市場の回復が遅れることが懸念されており、
輸出増加率が低迷することが予測される。
2010年に輸出額が増加する商品は、主に農業商品となるだろう。

また、2010年はインフレの急上昇はなく平均8.9%、
経済成長率は徐々に高くなるため、
2010年末にはインフレの上昇率が10%に達する見込みだ。
中でも、価格上昇著しい商品は、食品と消費財となるだろう。

外国投資資金 大量流入

同報告書の中でStandard Chartered Bankは、
国際経済の回復は、FDIの減少傾向と逆行する、と予測した。
外国投資家は、ベトナムへの投資に強い関心を示しており、
2010年にベトナムに入るFDI資金と在外送金は、
それぞれ120億USD、75億USDとなるとの予測を立てている(2008年同様)。

ただ、USD不足は引き続きベトナムにとって大きな問題である。
外国投資家はUSDを購入しやすくなるまで、
引き続き状況を観察し、投資品目を確保するだろう。

2010年 金利上昇を懸念

Standard Chartered Bankは、
2010年に金利が高く上昇すると予測した。
その理由は、VND切り下げに対応するため、
国家銀行が11月に公定歩合を上げたことである。

同機関は、ベトナム国家銀行が
2010年も資金貸出成長の上限を監査し続け、
政府が段階的にVNDを切り下げる、との予測を立てている。

また、2009年後半は輸入額が急増するため、
貿易収支の赤字増が加速、
2010年に更に大きくVNDの切り下げがあることが懸念される。
年末6ヶ月でベトナム外貨準備資金は減少したが、
現在はWBとADBから支援を得たことで、
外貨準備はまだ安定しているといえる。



証券投資紙 2009年12月4日

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