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2010年06月18日

Dragon CapitalのSTB株式売却


Dragon Capitalは、Sacombankへの投資資金の換金を
2010年6月上旬に開始した。
開始時のSTBの株価は2万VNDで、この1年で最低値となっている。


今後、STB株価が更に下がったとしても、Dragon Capitalの利益は確保される。
STBはDragon Capitalが最も長期に渡って保有してきた株式の一つである。
そのため、この外国投資ファンドをめぐって、
激しい競争がされるようになった。

Dragon Capitalは投資効果を高めるため、
投資品目を改善し、状況の刷新を図る。
WTO加盟時の制約によると、
2010年第2四半期から、ベトナムでは外国保険会社が
100%外国ファンド管理会社を設立することが可能となっている。

この制約により、今後、ベトナムに進出を図る外国保険会社は、
現行のベトナムファンド管理会社や外国ファンド管理会社にとって
大きな敵となってくる。
国際市場でのブランドや強い財政力を駆使し、
これらの企業が短い期間で大規模の資金集めに成功する可能性が高い。

また、この1年間でDragon Capitalをはじめ、
ベトナムで活動している多くのファンド管理会社が、
新しい投資資金を調達できない状況にある。

銀行株式は様々な原因から、
投資ファンドに最低限の利益しかもたらしていない。
そのため、利益率の低い株式を売却し、
成長率の高い企業株式への鞍替えが進んでいる。

ただ、Dragon CapitalとSTB株式の場合、
上記のような単純な理由だけではない。
銀行業界は増資問題でよくSTBの株価の変動を観察している。
戦略株主と増資は、銀行の存在と緊密に関連している。

今まで、ベトナム銀行における外国投資家の所有率は、
最大30%までと規定されていたため、
ベトナム銀行業界は、投資家の注目を集めるのは、
大規模で業績の良い金融機関である、とみていた。

Eximbankは、上場時から外国投資家が所有可能な残りの5%をめぐり、
何度も売り切れ状態となっている。
一方では、ACB銀行の外国投資家所有の株式が、
市場に売却されることは一度もなかった。
今回Dragon Capitalが換金すると、
外国投資家所有可能率はすぐにいっぱいに埋まってしまった。

今後、軍隊銀行株式会社(MB)はHOSEに上場予定となっている。
MBの外国投資家所有可能の30%は完全に残っているため、
上場時、外国投資家が大量に購入することが予測されている。
そうなれば、MB株式をはじめ、銀行株式の価格は高騰が予測される。

今回、Dragon Capitalが売却予定としている1,900万単位のSTB株式は、
額も大きく、さらに残りの5,150万単位も続いて売却される可能性がある。
これらの株式は、場合によっては全て、外国投資家に買収される可能性もある。
STBは証券市場上有良株式で、業績に関する指数も優秀だ。

Sacombankは、年初5ヶ月の税引前利益が9,660億VNDを達成、
前年同期比+46.4%となった。
この成長率から、2.4兆VNDの利益計画も達成可能であると見られている。
去年の利益と現在の資本金に基づき計算すると、
現在、STBのPERは9倍、中長期の投資を考えるにあたって、
非常に魅力的な株式と言える。

また、ベトナム投資家は、長い間、銀行株式にあまり注目してこなかった。
現在、未上場市場では、小規模銀行の株式が額面以下で取引されているのである。

現在までで、Dragon Capitalが換金した株式は全て上昇している。
例えば、Kinh Bac住宅開発株式会社(KBC)、
Gemadept株式会社(GMD)、Vinaconex株式会社(VCG)、
ケーブル・通信資材株式会社(SAM)、REE、
ホーチミン市技術インフラ投資株式会社(CII)等である。



Vneconomy.net 2010年6月18日

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