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2011年08月05日

2011年後半に「より緩和」される財政政策


発表されたばかりの最新情報によると、ベトナム政府は年末に現在よりも
若干「緩め」の財政政策を実施するとしており、これによって各商業銀行は
企業に対する貸付金利を下げなくてはならなくなる見込み。


財政政策が年末に「緩和」

国家銀行の情報によると、2011年7月20日までにベトナム経済全体に対する
貸付の金額が6月より0.19%減少して、2010年末より7.57%の増加を示し、
清算金額は先月より0.39%を増加して去年の末より3.57%の増加となった。

7月の貸付資金と清算資金は、それぞれに先月より7.57%と3.57%の増加と
なったが、2011年の目標の20%と16%に比べるとかなり低い。

貸付金額と清算金額の余地が約12.4%とまだ広いため、国家銀行は資金貸付に
対して年末により緩めの政策を実施すると予想される。

インフレ上昇の危機に対応すべく、国家銀行は非常に厳しい財政政策を実施した。
ベトナムにおけるインフレ上昇の原因は主に金銭的な問題である。

(また、年初には資金流通の他、ガソリン・オイル、電気販売単価の値上げ、
為替レート上昇等の問題もインフレには大きな影響を与えた) 

金利が高騰したことはインフレ抑制のために実施された厳しい財政政策による
当然の結果である。

資金源に接することが困難なため、VNDの貸付金利は年間18%~19%に上昇し、
多くの企業が生産活動を中止しなくてはならない状況に陥っている。

年初から今まで経済成長が停止の状況となっていることは企業の困難性を表す。
年初6ヶ月のGDP成長率は5.57%にとどまっており、前年同期の6.16%より
低い数値となっている。

「緩い」財政政策の実施により、生産中止の危機は乗り越えることができるが、
インフレ高騰の背景を受けて今年末までの貸付成長率は20%以下に抑えられる。

金利下げの圧力を受ける各商業銀行

国家銀行によれば、7月20日現在で各金融機関の預金残高が先月より0.25%の
減少となった。具体的にはVNDが0.51%、外貨が3.29%のマイナスで、VNDの
貸付の残高は0.88%減って、外貨の貸付残高が1.96%に増えた。

今月はVNDとUSDの預金残高と貸付残高の変動が逆転してから3ヶ月目となる。

要因はVND貸付金利の年間平均18.64%だが、USDが年間平均で6.1%しかなく、
VNDの預金金利は年間平均15%だが、USDが年間平均1.96%しかないことだ。
金利の差が大きいため、企業はVNDよりUSDに借金のウエイトを置いている。

企業がUSDで借金しVNDに両替して営業生産活動を行うことで、外貨の供給源は
安定的に維持されて為替レートも安定しているが、年末にUSD借金が返済時期を
迎えると、輸入の清算等による活動が為替レートに圧力をかけるだろう。

VEF.VN  2011年8月5日

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