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2012年10月15日

銀行各社 年次計画達成は困難


現時点では、第3四半期の業績が未発表の商業銀行も多いが、
利益成長率が、前年同期の水準を維持できている可能性は低い。


原因は主に、資金貸付成長率が低いこと、
不良社債が増加し、多くの部門で大幅赤字となったことが、
挙げられる。

貸付けで業績が上がらない

経済状況が困難な中、
多くの企業が倒産したり、大幅赤字に追い込まれたりしている。
こうした状況では各商業銀行とも、
毎月か、四半期ごとの業績を発表するにも、消極的にならざるを得ない。
業績利益を隠ぺいする銀行も少なくはないという。

10月に入ったが、今年に入って9月までの利益を公開し、
第3四半期の配当を発表したのはDongA Bankだけである。
同行の税引前利益は1.042兆VNDで、
年次計画を69.4%達成している。
また、資金調達額は既に年次計画の91.55%の47.728兆VNDに達し、
前月比でも1.19%増となっている。
ただ、DongA Bankの不良社債は2.61%増している。
(8月より0.1%増)

具体的な数字がまだ発表されていないが、
Sacombankは、9月まで利益計画(3.4兆VND)の60%を達成したという。

Eximbankは年間の税引前利益目標を、4.6兆VNDで計画したが、
8月までに2.8兆VNDに達している。

その他、多くの商業銀行が、概ね良好な業績利益を発表しているが、
年次計画については60~70%に留まる可能性が高い。
特に今年は、民間商業銀行セクターでは、
主分野である資金貸付の成長率が非常に低いため、
目立った業績は見込めない。

中には、政府計画貸付案件の関係で、
良好な業績を挙げた国営商業銀行や民間商業銀行もある。
しかし、大分の民間商業銀行は、
前年同期を下回る業績となっている。

KienLongbankの上半期会計報告によると、
税引後利益は1,747億VNDで、前年同期比13.6%減となった。
その中で、証券売買活動に対するサービスが主な赤字となっている。
特に、回収の可能性が非常に低い不良社債が、
6月30日時点で資金貸付総額の2.73%を占めている。

現在、殆どの銀行で利益の70~80%を、
資金貸付活動から得ているため、
資金貸付成長率が低くなると、銀行の利益も減る。
多くの商業銀行の利益が、月間数百億VND減少している。
また、世界では貸付資金/調達資金の比率が高く、
80~100%に達しているが、ベトナムでは50~60%に留まっている。

他の収入源を模索

ある商業銀行の支配人によると、
資金貸付成長率は確かに低いが、この比率を上げるのは容易ではない。
現在多くの企業が、前期の借金を返済するため、
新しい借入先を探している状況だ。
銀行側も気をつけないと、
他行から不良社債を負担することになるのである。

現在、解決方法として、多くの銀行が
社債の購入を促進している。
ただ、現時点では社債購入に対するリスクは大きい。

現在、社債発行により調達した資金の用途や管理に関しては、
規定がないため、
銀行が借金を分類し、リスクの準備資金の差引くことは難しい。

その他、社債の金利は預金金利より高く、
年間18~22%と柔軟性は高いが、
貸付期間が長いため、営業活動が困難な現在のような状況では、
商業銀行が抱えるリスクも小さくない。



Vneconomy.net 2012年10月15日

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