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2008年08月25日

【銀行】いつ銀行はサービス活動によって存在できるか?


銀行の活動の95%は信用活動に集中している。
これは、先日VietAbroader(ベトナムとアメリカでの経済、文化等
についてのニュースを意見交換・相談するフォーラム)にて
ホーチミン市で開催されたVietAbroader Business Conference 2008
という経営会議で、議論された情報である。
現在ベトナム銀行でサービス活動からの売上高は
まだ低すぎるということである。
但し、サービス開発は世界の銀行業の持続的な発展傾向である。

この会議では、ドンア銀行の代表者は、ベトナム銀行の主要活動は
貸付(このうち、主に担保貸付)であると言った。
貸付という伝統的な活動に依存し過ぎるので、
2008年に国家中央銀行は金融引締め政策を適用し、
信用の増加率を30%以下に抑制していることは、
各銀行の売上高と利益へ大きな影響を与えている。

ホーチミン市に本社を置くある商業株式銀行のハノイ支部の
社長は、”当行はあまりサービス活動を開発せず、
主に信用活動を重視するので、今年上半期の利益は大分減った。
当行はこの結果をまだ公開したくない”と語った。

国家中央銀行の銀行開発戦略部長であるレー・スァン・ギァ博士によると、
貸付はベトナム銀行での主要活動であるが、世界の銀行では
利益は主にサービス活動から生み出るということである。
ここ1、2年で改革を促進しサービス活動(現金回収、決済、
事業案への資本支援、カード発行、ATM機の設置等)を
拡大している銀行は少なくないが、収めた利益はまだ低いである。

先日バオベト証券に公開された銀行業分析レポートによると、
サービス活動の収入は高い成長率に達しているが、これは
財務能力がある一部の銀行のみであるという。
現在、サービス活動の発展を拡大している上位6行は
ベトナム外相銀行(VCB)、ベトナム投資開発銀行(BIDV)、
アジア商業銀行(ACB)、サイゴン商信銀行(STB)、
ドンア銀行(EAB)とテックコムバンクである。
2007年、EABのサービス活動の収入は総収入の22%に達し、
前年比100%増えた。テックコムバンクのこの比率は15%
(前年比54%増)、ハノイ住宅開発銀行は12%(前年比157%増)、
VCBは10%(前年比11%増)、軍隊銀行とACBは9%(前年比
それぞれ83%・87%増)、BIDVとSTBは8%である。
東南アジア銀行、アンビン銀行、メコンデルタ住宅開発銀行(MHB)等の
2007年にサービス活動を拡大したばかり銀行では、サービス活動の
収入は総収入の僅か1~2%しか占めない。

バオベト証券の分析レポートはあくまでも1つの参考情報であるが、
国家中央銀行の決済副部長であるグェン・ティ・ホン・フォン女史によれば、
アジア地域の他国では、通常、銀行の信用以外活動の収入は
総収入の25%以上占めるが、世界の大手銀行では、この比率は
60%以上であるという。

各国内銀行は世界の傾向を把握し、サービス多様化と小売銀行へ
目指すのは持続的な発展戦略と理解しているが、
彼らはなかなか乗り越えれない困難が多くある。
例えば、外貨経営業務を展開することである。一部の銀行は
外貨経営が許可されているが、担当者のレベルがまだ低くて、
損失を起した。

一方、それらの困難は銀行側のみでなく、消費習慣及び
社会の経済行為にも起因している。
1つの典型的な例は、この時点でATM機への投資によって、
利益を儲けている銀行は滅多にないということである。
ATM機1台の購入費は約2万ドルである。それは置場レンタル代、
メンテナンス費、接続費等をまだ含まない。ATMカードは多くの便利が
あるが、ベトナム消費者がカードを使う主な目的は金を下ろすためである。
更にスーパー、レストラン等のカードが利用できるところで、
お客さんが現金で支払せずカードで精算する時、
会計係は嫌な感じを表したという話しは少なくない。
この前、ベトナム工商銀行(Vietinbank)は、
互いに協力しATM機で電気代を収めるという案を文書で
ベトナム電力グループへ提言したが、結局拒絶された。

その他、管理当局でも不備が存在しているようである。
国家中央銀行の2007年度報告資料でさえも、サービス活動による
収入の割合は全く載らず、信用活動による収入についての数字
ばかりであった。
また、銀行は外貨、金、決済、送金、IT技術導入等の
分野での経営を発展させる規定はまだ充分に発行されない。
こうした中、国家中央銀行は分析能力が充実、
リスクをコントロールできるに限り、新サービスを展開する
という警告を出している。

(終)
出典:雑誌「証券投資」


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