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2008年10月13日

ベトナム銀行淘汰の時代へ


ベトナム政府の考えと違って、ハノイ市UNDP駐在事務所経済担当新部長は
世界の金融危機がベトナムの輸出、貿易、外国の直接投資に対して悪い影響を与えると発言。

10月9日(木)に行われたBCCインタビューに対して、
Alex Warren Rodriguez氏は2009年にベトナムがある程度成長しないと、
経済状況が今年と同様に引き続き困窮する状況が長く続くと発言。

同氏はアフリカ・フィリッピンUNDP元経済専門家として長年の経験から、
以下のようにベトナムの金融、銀行、投資、貧困、成長の全体の見方について説明した。

Alex Warren-Rodriguez氏: 今後、ベトナムで何が起こるか予想しにくい。
ベトナム政府はベトナムが外国市場と直接関係しないと言う。
ベトナム銀行はアメリカ金融市場に投資していないので、
ベトナムの状況はアメリカの状況とは異なっている。
ただ、世界経済は段々悪化し、2009年にはその影響はもっと広がるため、
ベトナム輸出市場にも影響を受ける可能性がある。
また、外国の投資、貿易も一時的に中止される可能性がある。

1997年の金融危機と比べ
BBC: ベトナム政府は国家の外貨予備資金が約200億ドルで充分にあり、
ベトナム経済が1997年の金融危機の時期よりアジア地域の経済と緊密的になっていると考えるが、
その考えが楽観すぎると思うか。
Alex Warren-Rodriguez: 私はこの考えはよいと思う。
今の状況は1997年の東南アジアの状況と全然違う。
外貨準備資金は多ければ多いほどベトナムが自分の金融システムを保護することができる。
1997年の金融危機の原因のひとつは各国が自分の外貨準備資金を自由化し、
短期の資金が簡単に導入、換金された。
今の状況は以前と違う。工場の建設、機材の購入に関する資金の流通が多くなく、簡単ではない。
そのほか、国際的なODA支援も急速に増加し、安定しているので、
東南アジアの銀行分野、金融分野に対するマクロ経済の問題は1990年代と比べて少ない。

BBC: UNDPはベトナムの貧困削除の成績に対して高く評価した。
ただ、新しい貧困基準によると、ベトナムの貧困率及び再貧困率が急に増え、
30%~50%になる。このことについて、ご意見を伺いたい。
Alex Warren-Rodriguez氏: この数字は予想だけのものと考える。
今後公表されるベトナムの調査結果で本当の数字がわかるだろう。

ご存知のように、物価は上昇すると、貧困生活を送る人の数が増える。
ベトナム政府は特別支援を受けられる人を増やすために貧困の基準を上げることを
検討していると思う。

その他、社会、貧困の問題は主に少数民族、移住者に集中している。
貧困の基準があげられると、正確な貧困の者数はまだわからないが、
その割合が増えるはず。まだ、貧困の種類も増え、都会の貧困、都会に移住した
農民の貧困等がある。

インフレと外国直接投資(FDI)
BBC: ベトナムはインフレをコントロールできたか。この12ヶ月でベトナムのインフレ上昇率は
アジア及びアセアンの中で一番高い(たとえば、中国、タイ、インドネシア等)。
ベトナム政府は主な原因が外国の経済状況による影響であることを考え、
今までのマクロ経済の政策を改善するべきと考える。

Alex Warren-Rodriguez氏: ベトナムのインフレ問題はベトナム国内及び外国の要素を
組み合わせたものであると考える。
ベトナム政府は2007年―2008年にマクロ経済の管理について問題があると認識した。
私の考えでは、現在ベトナム政府はマクロのレベルでよく管理し、インフレの抑制が成功している。2008年の9月の成績がよい。
私はベトナム政府が年末までに今年のインフレを25%下げられると思う。
ただ、ここで重要なことは表面下の経済構造に関する問題を認識することである。
これについて、ベトナム政府は各問題についてよく理解する必要であり、
これから実施しなくてはいけないことがまだ山のようにある。
問題がある分野は国営セクターの管理、銀行セクター、金融運営セクター、マーケッティング、
販売セクターなどである。インフラはコントロールされているが、インフレの上昇の根拠がまだ残り、
早く解決することを求められる。

BBC: ベトナムでは外国直接投資(FDI)資金の調達に関する問題があるか。
ベトナム政府は数十億ドルの大規模なFDI案件が好きだが、
本当の実施額についてあまり関心を持っていないようである。また、ハイテクの案件が少ない。
意見を聞かせて頂きたい。
Alex Warren-Rodriguez氏: ベトナム政府の考え方は一般的である。
ベトナムはつい最近までまだ発展途上国であった。
現在、ベトナム経済はよく発展し、経済構造が複合になっている。
ベトナム政府はFDIの案件がすべて成功するようにしむける必要がある。
FDIの数案件はまだ実施されていないのが事実である。
ただ、FDIの投資は将来の仕事につながるので、この投資の利益を最大化するべき。
FDIの構造については、ベトナムに導入されているFDI案件は主に工業建設分野であり、
積極的な影響を与えると思う。
住宅は大きな問題であり、オフィスの数が不足することも大きな問題である。
したがって、収益を作る分野は何か。
したがって、生産分野の代わりにFDI投資資金が主に建設分野に導入されることは
良い結果につながる可能性もある。
ただ、ベトナム政府はこれらの案件がよく管理され、
計画通り社会のための利益を作るようにしなくてはいけない。
また、鉄工場の建設に対するFDIの資金も大きい。
これらの案件は一方多くの仕事を作らないと指摘されるが、他方、経済のための重要な収益を作る。
したがって、将来、これらの案件は清算バランスシートを支える。
インフラ整備も多くの外国投資資金を調達した。
現在、ベトナムのインフラ整備がまだ不足するので、この投資が長期的な影響を与える。

銀行と各問題
BBC: 世界中の金融危機が起こっている背景において、
ベトナムの銀行システムが簡単に障害されるか。ベトナム銀行で悪い借金の状況が厳重であるか。
Alex Warren-Rodriguez: 悪い借金はベトナム銀行分野に対して重要な問題である。
そのため、銀行の構造も問題である。ベトナムでは41社の銀行があり、ほかの国より多い。
したがって、借金の質、銀行の数、中央銀行の能力が弱い、リスクの管理は
ベトナム銀行のシステムの問題である。
現在、ベトナム政府はこれらの問題を解決するために様々な政策を作り、
今後銀行の活動を厳しく管理する予定。

BBC: 今年の年末及び来年のベトナム経済状況に関する予想を教えて頂きたい。
Alex Warren-Rodriguez: ベトナム経済状況は様々な要素に影響される。
それはベトナム政府がコントロールできない世界の経済の変動である。
世界経済は引き続き悪くなる傾向を現すので、2009年が多くの各国にとって
今年よりもっと困難になる。
ベトナムはこの健全な状況で来年5%~7%の成長率を達すると考える。
内側の要素について、ベトナム政府が上記の構造の問題を解決する能力を
充分に持っている場合は、2009年の成長が今年と同様になり、将来の発展の土台を作る。
ただ、ベトナム政府は銀行分野、国営セクターの投資問題を解決できない場合は、
経済状況が今年と同様に引き続き困難し、長く続ける。


BCC放送


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