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2009年05月09日

金融仲介会社 なぜ未だ誕生しないのか


5年前、国家銀行は
金融仲介会社の設立を奨励したが、
今までまだ1社も設立されていない。
だが、このような会社の持つ
発展潜在力と有効性は高く評価されている。


国家銀行の決定No.351/2004/QD-NHNNでは、
金融コンサルティングは
信用機関のサービス活動と規定されている。
このサービスは、
各信用機関と外国金融機関との間での
資金の貸し出しや借り入れ、送金、有価証券の売買、
外貨売却等の取引を実現し、
その仲介費用を求めるものである。

国家証券委員会科学研究教育センターの
Le Hoang Nga副所長によると、
金融仲介会社は金融市場において
中間に位置する機関として役割を担う。

この会社は顧客に対して価格などの情報や
外貨市場でのよりよい売買為替レート、
金融市場で最も好条件の資金貸し出しを提供する。

そのため、まず、各銀行が利益を得るため、
金融仲介会社を通じてスピーディーな取引が可能になる。
その上、金融仲介会社を通じて各銀行は
市場の資金需給の状況を把握できる。

そのほか、金融仲介会社を通じた
集中的に行われる取引方式は
金融市場における活動の専門性を向上させる。

2004年4月、国家銀行は
金融仲介に関する規定を発行し、
金融市場で金融仲介活動が正式に実施可能になった。
また、この時点で同規定が
金融仲介会社設立の環境を整えている。

多くの企業、特に中小企業は
銀行とは別に金融仲介会社から、
低い経費で資金を調達できるルートが
提供されると考えた。
だが、5年を経過した現在において
設立許可書はまだ一枚も発給されていない。

市場状況は不充分なのか
金融仲介活動の許可を得るために、
国家銀行は、基本的な条件を満たすことを求める。
例えば、金融仲介会社は
信用機関の子会社や付属機関であり
その取締役は、仲介活動実施に必要な
経済、金融、銀行の適切な専門性と
リスク管理に関する経験、
実現の可能性が高い金融仲介計画などを
持っていなければならない。
さらに、金融仲介会社は
国家銀行の規定に基づいた
内部監査システムを整備する必要もある。

しかし、銀行の専門家によると、
金融仲介会社の設立がさほど難しくはなく、
また、必要な資本金も大きくないという。
さらに、仲介はサービス活動が主体で、
技術的な要素も難しくはなく、
他の先進国から技術移転を受けることも可能である。
だが、大きな問題として
さまざさな投資の専門と経験、
そしてネームバリューが必要である。
また、こうした仲介活動に対するニーズとして
資金源や資金調達を必要とする側の能力を正確に分析し、
市場の需給や状況を把握、
また、会社に対する信頼性を高めることが挙げられる。

Nga副所長によると、
金融仲介会社の設立は必然性を持つが、
ベトナムの金融市場は十分に成熟しておらず、
金融仲介会社はまだ誕生していない。
そして、現在の金融業界も
金融市場における仲介活動を重視していない上
銀行業界内の市場もまだ安定せず、
また、各商業銀行が市場に供給する資金を
確実に確保できないことが
まだ誕生が金融仲介会社しない
二つの原因であるとしている。



Vneconomy.net 2009年5月8日

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