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2009年03月05日

急がれる裾野産業開発


日本は、ベトナムが今後「裾野産業の開発拠点」となるだろう、
との考えを示し、裾野産業を国家戦略に加えることを求めた。


昨朝から行われた越日経済フォーラムでは、
裾野産業の開発について、積極的な協議が行われた。

記者の質問に対し、日本企業の多くは、
ベトナムは魅力的な市場であると同時に、
出資するまでには、検討を要する問題がある、との見解を示した。

他国の投資家と同様、日本企業も
ベトナムのインフラ整備、行政手続、
裾野産業の開発に高い関心を示している。

坂場三男駐ベトナム大使は、着任前から、
ベトナムで裾野産業が余り発展していないことが、
ベトナム進出を果たした日本企業にとって、
大きな影響を及ぼすことになると、ある程度は予測していた。
しかし、ある酒製造工場を見学した際、
ダンボール箱以外、缶やビンなど全てを
輸入に頼っている現状を目の当たりにし、非常に驚いた。

実際ベトナムでは、細かな部品等、国内生産率がまだまだ低い状態にある。

坂場大使は「裾野産業開発に関連する省庁に対し、
ベトナム工業の運命は、国の経済発展の未来に関わる。」と語った。

投資環境について、日本国際協力機構(JICA)のKyoshino Ichikawa氏は、
裾野産業について、理解のあるベトナム企業が少ないと指摘する。
「ベトナムが裾野産業の開発拠点となるためには、
 開発を国家戦略に加えなければならない。
 ベトナムの裾野産業製品の品質は良くなりつつあるが、
 今後、更に改良を重ね最良の製品を作る必要がある。」と氏は語った。

実際、裾野産業はベトナム経済発展の中で「不足部分」である。

2008年5月の国会会議で、Vu Huy Hoang商工省大臣は、
生産業の輸入率が高いのは、
裾野産業が未開発であるためだ、と言っている。
開発の遅れの主な原因は、利率が低いため、
関心を示す企業が少ないことである。

現在、この産業の開発の大枠の計画はすでに決定しており、
日本はこの計画の早期実施を要請している。
両国は現在、日越共同イニシアティヴの第3期の実施を準備している。
そこでは、自動車部品の裾野産業の開発が中心に
協議される予定となっている。
坂場大使は、資金貸出保証規模を拡大すると共に、
中小企業の審査体制を確立し、
裾野産業の財政状況を確保するべきである、と話す。

また、ベトナムの学生を試験的に日本の部品生産企業に派遣し、
研修させることも検討されている。

今月末から夏にかけて、日越両国は、
この件について。「誰が、いつ、何をどのように行うか」といった
具体的な協議を行う。
Phuc大臣は「現在日本は、一流企業が次々にベトナム進出を果たし、
ベトナムにとって最大の投資、支援国となっている。」と強調した。




Vnexpress. com 2009年3月4日

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