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2009年05月19日

なぜ投資家は植林業に目を向けないのか


ベトナムの森林土地面積は
国民一人当たり0.22haで
世界平均の23%と低い水準にある。
生産活動を伴う植林面積に限れば、
この数字はさらに低くなる。


だが、荒地に対する植林面積は全体の39%で、
残りの約60%は、
放棄されたり、林業以外に使用されている。
一方、生産植林に対する投資資本は不足している。

明らかな努力不足
植林は、個人の林業従事者と企業の財産である。
市場原理にのっとれば、
植林生産は木材原料市場の発展と経営生産に必要で
その向上のためには、
林業に関わる企業は広大な土地を持つ必要がある。

ベトナムでは、北部の山間部以外では、
組合と個人の林業従事者の両方に、
ほかの地区では主に国家組合に担当させる。
また、個人林協従事者が少ない地域では、
自然の森林は整備されない。

2020年までの林業発展戦略の方針では、
木材の原料ニーズには、全国の森林では
47%しか対応できないため、
200万haの植林をすべきとし、
これに必要となる資金は数千億VNDで、
投資家や市民の投資を促す必要がある。

だが、現状において、
大規模な植林計画に対して
投資する意図を持つ国内外の投資家は
多くはない。

木工や食品といった製造業の輸出成長に伴い
木材の輸入需要は将来的に上昇する傾向にあり、
一方、運送コストも高騰しており、
価格を押し上げてしまう。
これは最も不利な状況であり、
ベトナムの材木輸出業の競争力を低下させる。

多くの国内木材製造企業は、
原料供給源を模索し、原料費を削減し、
競争力を向上させるために植林に投資したが、
森林への投資は容易ではない。

従来、Quy Nhon植林会社(100%日本資本)に対して
土地が貸し出しされており、
1万haの植林に成功し、
さらに規模を拡大したいと考えたが
結果として貸し出しはされなかった。

資本に依存する予算
最も根本的な原因は、
林業管理局の予算が少なく
計画や指標、実施において、
国家だけが中心となって実施することにある。

500万ha植林プロジェクトでも、
植林目標の達成は低く。
これも、予算に対する直接的な資金がない、
信用資金と投資信用によるもののみのためだ。
また、植林企業や個人林業従事者と
林業管理局などの協力関係も十分とは言えない。

植林発展に関するさまざまな会議でも、
話題の多くは資金不足についてであり、
唯一の解答は、
低金利の植林投資信用資金を増やすことでしかない。

その状況を克服するため、各省は植林区画を公開し、
木材原料市場の基本となる
植林地や植林業を取り巻く環境を整備する必要がある。
そして、企業に対しては、植林地の貸し出しを
早期に実施することも必要であろう。



Vneconomyウェブサイト 2009年5月16日

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